2010.11.16

新年はおせちだけじゃない!初釜の作法を学んで日本のお茶を礼儀正しく飲もう

初釜は新年に行われる茶道のお茶会です。普段茶道を習っていない方も、お仕事のお付き合いなどで突然お呼ばれすることもあるかもしれません。そんな時あわてないために、初めてお茶会に招かれた方向けの簡単な作法のご紹介です。


初釜とは

初釜とは茶道の行事の一つです。新春を迎えて初めてかける釜のことで、新しい年を祝う茶道の新年会のようなものです。新春らしい設えを楽しみ、懐石料理をいただき、お手前を拝見してお濃茶やお薄茶をいただきます。
茶道には多くの流派があり、代表的な流派は表千家・裏千家・武者小路千家です。この3つを三千家といいます。お伺いする流派を事前に確認しましょう。インターネットで流派について調べておくとより理解が深まります。

服装

①女性は着物で紋付の色無地や訪問着、付け下げ、小紋など。男性はダークスーツがお勧めです。

②髪の毛はまとめて
お道具やお菓子に髪の毛がかかるのは失礼です。長い髪はまとめてアップにします。

③アクセサリーは控え目に
華美なアクセサリーはお茶席にふさわしくありません。また、指輪は外しましょう。お道具を傷つけては大変です。

初めてお茶会に行かれる方は着物を持っていない人も多いと思います。その場合は、お茶席を開くご亭主や他の参加者に洋服でよいか伺いましょう。

洋服の場合は正座をしたときに膝が隠れる長さのフレアースカートがお勧めです。フレアースカートは正座したときの見た目が良く、身体も楽です。ミニスカートは避けましょう。また、必ず白靴下を持っていきます。茶室に入る前に靴下を履きます。


持ち物

●必ず持っていくもの
①懐紙(かいし)
お菓子を取り分けたり、お食事のときの敷物になります。また、お抹茶を飲んで汚れた口元やお茶碗を拭うときに使います。
               


②手拭(ハンカチ)
お食事をいただく際に膝にかけたり、手を拭くときに使います。

③替え足袋(足袋カバー)
招待された家の畳を汚すのは大変失礼なので、茶室に入る前には足袋を取り替えます。また、足袋カバーを利用するのもお勧めです。洋服の場合は白靴下を用意します。
足袋カバーとは、足袋の上にかぶせて履くナイロン製の足袋の形をした履物で、足袋が汚れるのを防ぎます。足袋カバーは洗濯が簡単で、足袋と重ね履きすると暖かいのもお勧めポイント。注意点は脱ぐのを忘れること。茶室に入る前に必ず脱ぎましょう。

④ご祝儀
開かれるお茶席によって金額も違いますし、会費制の場合もあります。参加される方に確認しましょう。
また、会費制の場合もご祝儀袋と新札を用意しておきましょう。当日になってご祝儀をお渡しすることになるかもしれません。新札は一万円札1枚、五千円札1枚、千円札5枚用意しておくと安心です。

●用意しておくと格好がつくもの
①扇子
お席に入るときの挨拶や、掛け軸やお道具を拝見するときなどに使います。

②袱紗(ふくさ)
お茶席や、受付などで会費を納めたりする際に使います。

③お菓子用の楊枝
お客様用の菓子楊枝を用意していただけますが自分用のものがあると安心です。

④袱紗(ふくさ)ばさみ
袱紗・扇子・懐紙・菓子楊枝を入れておく道具です。
 
 
 

初釜の流れ1

作法がよくわからない場合は3~4番目の席につき、前のお客様の作法を良く見て真似しましょう。
けっして一番最初のお客様にならないこと。最初にお席につくお客様を正客(しょうきゃく)といいます。茶道を嗜まれている方でご亭主と会話をしたり、お道具について質問したり大切な役割があります。

①席入り
正客から順に入り、掛け物・釜の拝見を済ませてから席に入ります。

②初炭
釜に炭を入れるのを拝見します。

③懐 石
お食事をいただきます。
お食事のときに空いてる手を受け皿のように添えるのはマナー違反です。懐紙を添えていただきましょう。


初釜の流れ2

④主菓子(おもがし)
主菓子をいただきます。お菓子を懐紙に一つ取り、楊枝でいただきます。
花びら餅はお正月にだけいただける伝統の和菓子の一つです。白味噌のあんと甘く煮たゴボウが柔らかいお餅や求肥で包んであります。初釜でよく用いられます。

⑤濃 茶
濃茶はとても濃いお抹茶で、一椀の茶を3名~5名でいただきます。濃茶を少しずつ三口半ほど飲み、茶碗の飲み口を懐紙で拭い、次のお客様に勧めます。

⑥薄 茶
干菓子が出され、薄茶をいただきます。

⑦拝 見
お道具を拝見します。お席によっては直接手に取って拝見することができます。周りの方に習って丁寧に扱いましょう。

おわりに

お茶席というと作法が難しく堅苦しいものと考えがちですが、大切なのは茶道に触れたいという心です。あまり難しく考えずにお誘いがあったら是非参加してみましょう。背筋が伸び、心が穏やかになるような気がしますよ。ときには日本の伝統文化に触れることも大切ですよね。

関連記事