2011.11.14

あなたのホクロは大丈夫?医者の卵がホクロと癌の見分けかたをお教えします!

あまのじゃくです。医者の卵をしています。

医学生としては、親戚や知人から健康相談を受けることほど困ったことはありません。まだ医学生なので、とっさには知識がでてこないからです。

だから、たいていはちゃんと病院に行ってくださいと答えます。そして、何だかひどくがっかりされます。

悔しいので、この場を借りてよくある質問に答えたいと思います。

今回は、

「このホクロは癌ですか」


という、ポップなようでかなりシビアな質問について、答えます。

今回もあくまで参考程度にお願いします

そもそも

いわゆるホクロとは「皮膚の一部にメラニンを含む細胞が集まってできるもので、大きさが直径数mm1cm程度と小さく、良性のもの」を指します。

ホクロは生まれた直後にはありません3〜4歳ごろからできはじめて次第に増えます。思春期を挟むと色が褪せていき、脂肪などに置きかわります。

つまり、良性のものをホクロと呼ぶので、ホクロなら放っておいて構いません。問題は、(特に初期の)皮膚がんがホクロと似ているということです。

したがって、前述の質問は、

「これはホクロですか、それとも皮膚がんですか」

と言い直すことができます。

ホクロは誰にでもありますから(上の写真は僕の腕)、気になります。女性のほくろってセクシーですよね。

さて、ここからは皮膚がんについて説明します。

最初から大きい・次第に大きくなる

大きさでホクロと皮膚がんを見分けることができます。

黒い部分が直径1.5cm20cmくらいまでの皮膚の変化は、俗に「くろあざ」と呼ばれ、ホクロと区別します。医療現場ではよくある症状のようです。これは最初から大きいのが特徴です。

基本的には放っておいていいのですが、手のひらのように頻繁に何かに触れる場所にあると、刺激の積み重ね皮膚がんに変化することがあります。

一方皮膚がんでは、黒い部分が最初は小さいのが特徴です。数ヶ月から数年、あるいは数年から十数年という、とても長い時間をかけて次第に大きくなります。

つまり、
皮膚の黒い部分が最初からとても大きい皮膚がんなりやすい
皮膚の黒い部分が少しずつ大きくなると皮膚がん可能性が高い
といえます。

盛り上がってくる

黒い部分がある程度まで広がると、皮膚がんは水平に大きくなるのを止めて、垂直に大きくなろうとします。

このとき、
皮膚がんが厚みを増す結節(硬い膨らみ)ができる
盛り上がったもろい細胞崩れる潰瘍(ただれ)ができる
これらは皮膚がんの特徴です。

黒い部分に濃淡がある

でもホクロと皮膚がんを見分けることができます。お医者さんが黒褐色の皮膚の変化を見たら、まず皮膚がんを疑うほどです。

皮膚がんの黒い部分では、メラニンを含む細胞が異常に増殖しているので、黒を基調に濃淡があるのが特徴です。

真っ黒な潰瘍ができる皮膚がんから茶褐色の結節ができる皮膚がんまで、さまざまな色調の変化が起こります。

このような変化は身体の末端に多いのですが、特に、
外側の皮膚まで黒色に変化したときは皮膚がん可能性が高い
ことが分かっています。

形がいびつ

皮膚がんでは、異常な細胞が大小さまざま増殖して融合するので、黒い部分の形がいびつになり皮膚と黒い部分の境界ぼやけています。

境界がはっきりしないということは、つまり正常な皮膚に、異常な細胞広がっているということです。これが皮膚がん浸潤です。

まとめ

皮膚科のお医者さんは、ダーモスコピーという医療器具で患者さんを診ます。ハリウッド映画の悪役のような名前ですが、実際にはライトのついた拡大鏡です。

原理は簡単ですが、皮膚科の診断に革命を起こした医療器具です。そして、ホクロと皮膚がんを正確に見分けるには、専門のお医者さんがダーモスコピーを使わなければいけません。

少しでも不安になったら、ぜひお医者さんに診てもらいましょう。質問に答えることができて、僕も満足です。

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