2011.11.30

元気ハツラツなのに「うつ」?医者の卵が教える「変わった」うつ病


うつ病については、以前の記事でチェックリストを作成しました。ですが、あのチェックリストに当てはまらないうつ病もあります。そして、一般的ではないうつ病はうつ病だと認識されず、社会的に不利になることもあります。

では、一般的ではないうつ病についてもチェックしてみましょう。

躁うつ病の症状

「躁うつ病」とは、躁状態(気分が高揚する)とうつ状態繰り返す病気です。普通のうつ病よりも治療薬が効きにくく、自殺の危険も高いために注意が必要です。現在は「双極性障害」という病名で呼ばれています。

その特徴は躁状態で、気分が高揚しているときの患者は明るく開放的で、むしろ元気ハツラツです。例えば、
  1. 自分は何でもできるなどと気が大きくなる
  2. 眠らなくてもいつも元気なまま過ごせる(と思い込む)
  3. 一日中喋ったり、手当たり次第に電話をかける
  4. 次から次へとアイデアが浮かんでくる(と思い込む)
  5. 集中できず落ち着きがなくなる
  6. 仕事などの活動が増加する
  7. 行動の歯止めが効かなくなる(例:クレジットカードを使い過ぎる)
など、いくつかの項目以外は一見素晴らしい状態に思えますが、これはだいたいが気のせいです。人は急激には変わりません。

変わった気がして大騒ぎをするため、社会的にさまざまなトラブルが起きることがあります。

躁うつ病への対処法

3〜4つの症状一週間以上続き、社会活動人間関係著しい障害を生じる場合は、躁うつ病である可能性があります。病院に行きましょう。

重要なのは周囲の人の理解と支援です。躁うつ病の患者は「何でもできる」ような気持ちになっているため、病院に行こうとしません。しかし、大騒ぎの後には急激な消耗が起こります。

画家のゴッホもこの病気であったと考えられています。ゴッホが壮絶な最後は有名ですよね。もしもあなたの身近な人がそんな状態になったら、何としても病院に連れていきましょう。

新型うつの特徴

「新型うつ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。これは最近発見されるようになったうつ病で、従来のうつ病とは全く異なる特徴があります。

それは、
  1. 30代で発生する(一般のうつ病は40代以降に多い)
  2. 他罰的(自分で抱え込まずに他人のせいにする)
  3. うつ病と診断されても趣味などの活動は活発
というものです。

一般的に、うつ病の患者さんは自分に厳しい傾向(自責的)があります。自分に厳しいからこそ、今までできたことができなくなった自分に納得ができず、気分が沈んでしまうのです。

一方で、新型うつは他罰的です。つまり、自分ができなくなったのは他人のせいだと考えます。つまり、一般的にうつになりやすいとされている性格とは正反対です。

また、新型うつは職場などストレスを感じる場所でのみ発症すると言われています。つまり、うつ病と診断されて会社を休職中でも、趣味などの活動は積極的にできるということです。

これが従来のうつ病と全く違う、「新型」の特徴です。

新型うつ病への対処法

新型うつについての報道を見かける機会は増えてきました。しかし、新型うつは厳密に定義された病気ではありません。

はっきり言ってしまえば、ただ怠けているだけとの区別が非常に難しく、新型うつという病気が存在するのかさえ専門家の間でも意見が分かれています。

最悪の場合、フォローする周囲の人が巻き込まれて反感を買うことすらありえます。

ですから、この病気もまた、周囲の人の理解と支援が必要です。

まずは、こんな病気があるということを知りましょう。その上で、この病気が疑われる人のことを注意深く見守りましょう。

もし本当にこのような病気があるのなら、本人はとてもつらいはずです。自分が誤解されるていることを知りながらも、そんな自分と付き合っていかなければならないのですから。

その人と正面から向き合い、必要なら病院へ連れて行く。できることはそれしかありません。

おわりに

一口にうつ病と言っても、実はさまざまな種類症状があるのです。

ならば、大切なのは自分の先入観で病気を決めつけないこと、そして正しい知識を持つことです。

「心のカゼ」と呼ばれるくらい、うつ病が身近な病気になってしまった今、もっとうつ病についての知識を深めてみませんか。

関連記事