2017.10.16

価値観が変わる恋が「いい恋」です

「つきあって3ヵ月で別れました」という話を、ときどき聞きます。3ヵ月って……いわば「お試し期間」だから、お試し期間中に別れることができてよかったね、ということになるのか?

はたまた「3ヵ月しか恋を続けられないわたしって」と、自責の念にかられている女子に優しいコメントをすべきか、悩ましいところです。

■長さじゃなかったら、なんなのか?

恋愛って「長さ」ではない、と、よく言われます。長さじゃなかったら、なんなのか?濃さ、ということになるでしょう。

密度が濃い恋愛、つまりたとえばたった3ヵ月の恋であっても、すごく充実した時を彼と過ごすことができた、お互いに一所懸命愛しあった、ということ。

この「一所懸命」の基準はつねに、その恋愛を通してじぶんの価値観が変わったかどうか、というところにあります。

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「いい勉強」の定義とおなじです。今の世の中、一所懸命勉強した、というのは、すなわち希望の学校に(少しばかり自分の実力より上の学校に)入ることができた、イコールいい勉強をした、という考え方が、おそらく一般的だろうと思います。

でも、本当にいい勉強というのは、学校がどうとか関係なく、勉強する前と、した後で、じぶんの価値観がまるっきり変わってしまった、こうなってはじめて「いい勉強をした」となります。

こういうことを昔の人はごくシンプルに「朝(あした)に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」と言いました。

朝とか道とか、よくわからなくて、とてもシンプルな表現とは思えない人もいると思うので、解説を加えるなら、朝から勉強を始めました、夕方まで勉強をしました、勉強の結果、夕方には大切なことを悟ることができました(つまり朝と価値観が変わりました)、ああわたしは死んでもいい、こう思えるくらいわたしにとっては劇的な価値観の転換でした、

ということを短く言えば「朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」ということ。まあ、短いとは言いがたいかもしれませんが。

■それがたとえ3ヵ月の寿命であったとしてもいい恋!


恋愛だって、まったくおなじです。恋愛って、恋愛単体で存在するものではなくて、あなたの人生と彼の人生が、そのベースにありますよね。

あなたは彼の存在を知らないままこれまで生きてきた。彼もあなたの存在を知らないまま生きてきた。この2つの人生が幸運にもまじわった場所、それが恋愛のスタート地点ですよね。

言うまでもなく、人はいろんな価値観を持っています。彼はあなたとはまた別の価値観を持っているし、あなたは彼とはちがう価値観を持っている。

2つの価値観が惹かれあったりぶつかりあったり、食われあったりしながら、互いにじぶんの価値観の修正(や、上書きなど)をする。その結果、価値観が変わる。

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だから彼とつきあっても、かたくなに「わたしはこういう価値観を持っているのだから、彼にはわたしの価値観に合わせてもらわないと、絶対にイヤ」と言っている女子の恋って、すごく短命です。

あるいはお互いにじぶんが持っている価値観を、(たとえば恥ずかしさゆえ)隠して交際しても、恋は長持ちしません。

心を開くことで、すごくいい恋が生まれます。それがたとえ3ヵ月の寿命であったとしてもいい恋!(ひとみしょう/文筆家)

(ハウコレ編集部)
(あかねぴ @akanepi0426/モデル)
(かしゅかしゅ@cashe_cashe2525/撮影)

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