「もっと甘えていいんだよ?」こう言う彼は、いったいなにが欲しいのでしょう
カップル
PR遣水あかり
「もっと甘えてほしいな」
付き合ったばかりの彼からこんなことを言われたことはありませんか?
世の中の男子はみんな、本当に甘えられることが好きみたいです。
かと言って、安易に「男子は甘える人が好き」と決めつけるのも、なんだか違う気がします。
だって男子は同時に「重い人」とかも嫌いでしょ?
頼って頼って、甘えて甘えて甘えまくればいいってわけでもないと思うんです。
男子は慈善事業をやってるわけでもなくて、マザーテレサになりたいわけでもないんですから、「とにかく好きな人にご奉仕したい!」って理由で甘えてほしがっているんじゃないんでしょう。
では、彼らが「甘えてよ」と口にするときの本当の狙いって、どこにあるんでしょうか。
■その裏っ側
私が高校生のとき、一つ年下の彼と付き合っていたんですが、彼は、よく「甘えてよ」というのを私に言っていました。
このときの私も高校生だったので、あまり彼氏に甘えるというのが上手じゃなくて、結構これを言われて困ってしまったんですけど(相手後輩クンだしね……)、結果思いついたのが、「今日、帰り道、自転車の後ろ乗せてくれない?」ってやつ。当時の私なりには、とにかく必死でやっとのことで絞り出したって感じだったんですけど、彼的には喜んでもらえたようで、それはよかったです。
だけど、そのときにも少し思ったんですけど、別に彼としても「彼女のこと、めっちゃチャリの荷台に乗せたいぜー!」というふうに思っていたわけじゃないと思うんですよね。”荷台に乗った女子”フェチってわけでもなさそうだったので。
それよりも、男子は、彼女や好きな女子が、自分に対して何かで甘えてくれたり、何かをお願いしてくれたり、頼ってくれたりするというその気持ち自体が嬉しいんだろうなぁと思います。
甘える行為そのものよりも、その裏っ側にある「甘えたいな」って気持ち自体を、すごく欲しがってるんじゃないかなぁって。
もっと言うなら、私は先輩だったし、そのこともあってなおさら、「俺のことを必要としてる」っていうのを、私の「甘える」という行為を通じて実感したかったんじゃないでしょうか。
■甘えん坊じゃなくても、甘えてみよう
正直、「女子はみんな好きな男には甘えるはず」っていう男子の考えは、ちょっと勘違いだと思います。昔の私みたいに甘えるのが苦手な女子だっていっぱいいるでしょうし、「ねえ、お姫様抱っこしてよー」とかわかりやすく甘えるんじゃなくて、彼が決めたデートプランにはとくに文句を言わずに信じて黙ってついて行ってみる、といったようなあまり目には見えない形で彼に対して信頼の気持ちを表している人だってたくさんいるはずだからです。
いわゆる「おねだりすること」だけが甘えるってことじゃありません。
ですが、男子のこの勘違いは、なかなかしぶとくこびりついてて、この実態を理解することは難しくて、いつでも、「好きな人からはわかりやすく甘えてほしい。その方が好きって気持ちが伝わるから」って思い続けるでしょう。
だからこそ私たちも、好きな人のために「甘えてあげる」ということを通して、彼らが望むようなわかりやすい形で頼りにしてる気持ちを見せてあげるというのが大切だと思うんです。
「恋人とはいえただの他人」というのは、恋愛関係をドライに割り切るための言葉じゃなくて、こういう歩み寄りの大切さを表す言葉であるはず。「自分はこれでいいから、それで十分」と思うだけじゃなくて、たまには相手がより理解しやすい形に加工して気持ちを届けてあげる。このことの重要性を表している言葉なんじゃないでしょうか。
「甘える」という場面に限った話じゃなくてね。(遣水あかり/ライター)
(ハウコレ編集部)