2010.06.14

カルシウム不足はなぜ起こる?その原因と対処法

幼い頃から牛乳や小魚をたくさん食べろと言われ、やたらに警告されてきたカルシウム不足。でも、一体なぜカルシウムはそんなに必要なの?なぜ不足するの?と疑問に思ったことはありませんか?カルシウムの性質と重要性を学んで、今までより積極的に効率的よくカルシウムを補ってくださいね。

生きているだけで毎日多量に失われる

カルシウムがなぜたくさん必要なのか。それはミネラルの中で体を占める割合がダントツに高く、成人なら体重の2%、全体で1kg以上もあるから。その殆どがリン酸カルシウムとして骨に含まれていて、新陳代謝によって毎日新しく入れ替わります。そして古いカルシウムは血液中に溶けた後に再利用されるほかは大量に排出されてしまう。大量に必要なのに大量に垂れ流しが続く、というわけ。

ただ生きているだけで絶えず失われていく成分なのです。常時補給するために、まとめ食いより小まめに摂ること。そして魚や牛乳などの動物性とヒジキや小松菜などの植物性とを組み合わせて摂ると効率的です。骨や筋肉組織が作られる夜に摂るのもお勧め。

リンの排出で失われる

体内に溜まった余分なリンは、排出される時にカルシウムと結合して奪い去っていきます。肉や乳製品、穀物など多くの食品がカルシウムよりリンを多く含み、清涼飲料水や加工品にもリンの化合物(リン酸塩)が多量に使われています。つまり普通にカルシウムを補給していてもリンの蓄積と排出が盛んすぎて、カルシウムの量が追いつけない状態。

できるだけ加工品を避けて、リンを摂りすぎないことがカルシウム損失を阻止する方法です。

ナトリウムもカルシウムの敵

リンと同じくナトリウムもカルシウムと結合して排出されます。ナトリウムといえば食塩。日本人は塩好きなうえ、調味料や加工品、外食で、慢性的に塩分を過剰摂取しています。それらが排出される時、大切なカルシウムを持ち出していくのです。

外食もインスタント食品も避けられない今、家庭の塩くらいはミネラルの多い高めの自然塩に変えたほうがいいかもしれません。

毒素や老廃物の中和、ストレスの処理にも消費される

カルシウムは人体の営みすべてに使われています。筋肉や骨の成長と修復、臓器内の毒素の中和、神経疲労の安定と、あらゆる役目を果たしています。カルシウム不足がイライラの原因といわれるのもそのため。

寝る前のホットミルクは安眠を誘い、脳のイライラを沈めるとともに、寝ている間に骨を再生してくれます。激しい運動で体を痛めつけたり、ストレスを溜め込みすぎないよう、カルシウムの無駄遣いを少なくしてあげることも大切。また、とくに糖とタンパク質の代謝に大量に必要なので、カルシウム不足はダイエットの敵ともいえます。

カルシウムは吸収されにくいミネラル

あらゆるミネラルの中で最も排出されやすいのに、さらに最も吸収されにくいという性質が。胃腸でイオン化されて吸収されるのですが、先述の通り体内にリンやナトリウムが多量にあると、せっかく摂ったカルシウムもそれらと結合して流れ出てしまうからです。

さらに、食事から摂った糖や脂肪は皮下脂肪として蓄えられるのに対し、余分なタンパク質は排出されますが、このときにカルシウムも一緒に排出されます。食事をしても失われるという過酷なミネラル。少しでも吸収を効率よくするためには、ビタミンCとDが必要。干し椎茸や海藻、干物など天日干しされた食品を摂る、焼き魚や海藻サラダにはレモンを絞るなど一工夫を。また適度な日光浴もカルシウムの吸収を助けてくれます。

おわりに

そもそも日本の土壌は火山灰質で、土自体にカルシウムが少ない。だから飲料水や農作物にもその含有量が少なく、日本人は特にカルシウム不足になりやすいのです。さらにカルシウムの吸収率は加齢とともに低下。成長期はもちろんですが、更年期以降の人こそ、積極的にカルシウムの吸収を心がけてくださいね。

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