2010.07.08

「聞き取ろう」とする努力が大切なんです!耳を鍛えてボケを防止する方法

たとえば電話が鳴ったら、どちらの耳に受話器を当てますか? どうやら多くの人が左手で受話器を取り、左耳に当てるそう。これは右利きが多く、右手でメモを取るからだそうですが、左利きの私も左耳に当てる癖があります。ボケをはじめとする脳の老化を思えば、実は右耳を使う方が良いという話を知っていますか? 

これは脳の機能向上に“聴覚”が大きく関わっているから。つまり、耳を鍛えれば、脳の老化を防げるのです。では、どのように鍛えるといいのでしょう…。

受話器は右耳に

冒頭の電話が鳴ったら、の話。不自然でも右耳に受話器を当てる努力をしましょう。なぜなら、音は右耳で聴く方がいいからです。右耳から入った音は、脳に伝わる時に反対側の左脳にダイレクトに入り、情報として処理されます。

耳で捕らえた情報をいち早く整理して理解でき、その結果、反応も迅速にできるようになります。逆に左耳から音が入った場合、一旦反対側の右脳を経由してから左脳に送られ、情報処理するため時間差が生じます。その間、脳細胞が働くのに空白があります。

脳にとっての空白時間は細胞の劣化に繋がり、情報処理や理解、反射といったあらゆる神経の営みが弱まってしまうのです。そもそも、理解と反応が遅いだけで認知症じゃなくても“ボケ”っぽいリアクションになりますし…。

自然の音に耳を澄ます

聴覚を鍛えて脳を活性化するために、高周波音域を捉える方法も効果的です。通常、成人した人間は250~300Hzの低周波音域しか聴き取っていません。これは正常です。正常ではありますが、脳のためには4000~8000Hzの高周波音域を聴き取る訓練が必要。

何かというと、虫の鳴き声、鳥のさえずり、川のせせらぎ、風や雨の音など。つまり自然界にある自然の音です。山奥や高原に出かけ、人工的な音のない静かな場所で耳を澄ます機会を作りましょう。

俳句にあるような、雪が降るときの“しんしん”という音まで聞こえたら立派なものです。

早口の人と会話する

耳が衰えると、早口の人の言葉が聴き取りにくくなります。若手芸人のスピーディな漫才や、矢継ぎ早に喋り捲るバラエティ番組が苦手な高齢者も多いですよね。いわゆる“ついていけない”というやつ。

40前の私でさえ、ピーピーキャーキャーの若者の会話に疲れることが多い。でも、敢えて早口の人と会話し、聴き取る努力をしましょう。相手が発する早い言葉を“何て言ってるのだろう”と聴き取ろうとする行動が聴覚を鍛え、脳を活性します。

ただの雑音としてスルーしていると、聴覚を司る脳細胞は働かなくていいと勘違いして死滅していきますよ。

聞き慣れない楽曲を聴く

早口の言葉と同じく、聞き慣れない音楽も辛抱して聴きましょう。聴きやすいといって演歌やフォークだけ聴いていてはダメ。私の両親はサザンでさえ“何言ってるかわからない”と言って毛嫌いしています。

まぁ、若い世代はそんなこともないでしょうが、歌詞が聴き取りにくいJ-POPや早口のラップ、激しいロックを聴いてみるもよし、思い切って洋楽の英文を真剣にリスニングするのもいい。聴き取りにくいものを聴き取る作業が脳細胞を蘇らせます。

逆の訓練として、歌詞カードがあれば、先に歌詞を読んで頭に入れてから、曲を聞いてみる。幾分は聴き取りやすくなっているので、聞きながら暗記した歌詞を頭の中でなぞっていくのも効果的な方法です。

カラオケに行く

カラオケはストレス発散に最高です。それだけで脳みそが晴れそうです。実際、カラオケでいろんな歌を歌うことにより脳内に新しいニューロンを増やす力が認められていて、老人介護施設でカラオケ療法を取り入れているところもあるほどです。

でも、ただ歌うだけでは“療法”になりません。ポイントは“歌詞の丸暗記”と“リズムに乗る”こと。そして“気持ちを込める”、この3点。暗記は左脳を活性し、リズムは右脳を活性します。画面の歌詞を目で追って歌うと脳は働かず、リズムにも乗り遅れます。

そうなると、気持ちもこもらない。歌詞もリズムも覚えて、精いっぱい情感を込めて歌いましょう。その行為と、耳から入る音楽と歌声が脳内物質ドーパミンの分泌を促し、脳細胞が活気づきます。
ここでも、もし誰かが知らない曲を歌いだしたら、忌み嫌わず耳を傾け、横でなんとか一緒に口ずさんでみたり、未知のリズム についていく努力もしてみましょう。


おわりに

人は様々な器官から情報を受け取り脳で処理しています。“眼からの情報”の大切さを知るは多く、“眼力トレーニング”なるものも流行りました。が、実は耳からの情報の方が、より脳の活性には関係が深いことが明らかに。聴覚が衰えると、脳の機能も衰える。

今までなにげに使っていた耳。これからは、聴覚を磨く時代かもしれません。

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