2010.09.06

裁判員に選出されたとき焦らないためにも…平日昼間は裁判所に行ってみよう

裁判員制度が本格始動してからはや一年。芸能人の薬物事件などで「裁判」への関心は高まっているものの、実際に裁判所に足を運んだ事がある人はまだまだ少ないのでは?

「法律なんて知らないしつまらなそう」と思われがちな裁判所ですが、法律に詳しくない人でも楽しめるポイントは盛りだくさん。空調が適度に効いた法廷でちょっと休憩がてら、裁判を傍聴してみませんか?


入場したら、まず「開廷表」をチェック

裁判所に入ったら、まずはロビーに設置してある「開廷表」をめくってみましょう。その日に行われる全ての裁判の情報が書いてある、メニュー表のようなものです。刑事事件の場合、「公判開始時刻、法廷番号、被告人の氏名、どんな罪に問われているか」が書いてあります。

罪名は難しすぎてピンとこないものもあるので、分かりやすいものから見ましょう。見たいものをいくつかピックアップしてメモを取ります。

法廷に入ろうとしても既に満席で見られない場合もあるので(法廷は立ち見禁止です)、いくつか候補をあげておくのが効率的です。法廷は基本的に途中入場、途中退席は自由です。ただし出入時は静粛に・・・。

初心者は「裁判員裁判」を狙おう

刑事裁判は、検察官と弁護人が事件についてそれぞれの主張をして、どちらの言っている事に合理性があるかを裁判所が判断する。という流れで行われます。

傍聴する際、法律の専門用語を理解しているほうがもちろん楽しめますが、一般市民が裁く側として参加している「裁判員裁判」の場合、難しい用語はできるだけ要約し、法律の専門家でない裁判員も理解できる内容になっています。

また、分かりやすくするためパワーポイントやCGを使ったプレゼン風の立証も見所です。ただし、裁判員裁判は比較的重い罪の案件のため人気が高く、満席で見られない場合もあるので注意しましょう。

傍聴券の列にはとりあえず並んでみよう

傍聴希望者が多いと予想される事件の場合、傍聴は抽選になります。有名な事件の場合は、傍聴券を求めて数千人が並ぶこともあります。そんな中で当り券を引き当てるのは至難の業ですが、裁判所の予想に反して意外と希望者が少ない場合もあり、確率が1/2や1/3になることも。

あまり興味のない事件でも、当り券を引いた時は嬉しいものです。優越感に浸りながら傍聴するも良し、外れて悔しがっている人に券を譲って人助けするも良しです。

できれば被告人が「無罪」を主張している事件を選ぼう

刑事裁判の一番の見所は、被告人が有罪になるか無罪になるかです。有罪に持って行くために検察側は様々な角度から結論を導き出そうとするわけですし、弁護側は被告人に有利になるよう理論的に立証します。

被告人があらかじめ事実関係を認めており、できるだけ軽い刑を求めている場合は、被告人が無罪になることはほぼありません。よって、両者の主張も重刑か減刑かのみの争いになります。

「検察官VS弁護人」のドラマさながらの攻防戦を期待するなら、被告人が無罪を主張している事件がおすすめです。ただ、開廷表にはその辺の事は書かれていないので、実際に法廷を覗いてみて選びましょう。

意外と便利なスポットも

東京地裁の場合、地下には郵便局、コンビニ、食堂があります。食堂はメニューも豊富で比較的安価。女性には嬉しいカロリー表示もあります。小腹が空いたらコンビニでデザートを買って、無料の休憩スペースでくつろぐこともできます。

コンビニに併設された書店には、法律関係の本が充実。普段あまり目にすることがない法律の専門書を手に取ってみるのもいいかもしれません。

養いたいのは「社会を見る目」

ただ単に物珍しさで傍聴するよりも、「今、世の中で何が問題とされているのか」を客観的に見る目を養うことこそ重要です。

刑事裁判ではほとんどの事件で有罪判決が出ますが、検察や裁判所が悪をこらしめる正義の味方か、というと、そうでもありません。昨年問題になった足利事件のような「冤罪」が存在する限り、時には被告人にとって『悪』にもなり得るのです。

裁判員制度については賛否両論さまざまですが、私達一般市民が常にものごとを客観的に見つめ、司法に興味を持っている姿勢を見せることが、ゆくゆくは法曹界の発展にもつながります。

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