2010.10.28

マンション選び 管理費と修繕積立金の見極めポイント

マンションを購入する際に気を付けたいことは多々ありますが、これだけは外せない重要なポイントとして、管理費と修繕積立金の問題があります。お金の問題ですので、大事ですね。その見極めポイントをご紹介したいと思います。

管理費は、建物の規模で異なっている

東京の場合、マンションの管理費の平均は、専有面積1㎡当たり200円、70㎡なら14,000円です。建物の規模によって差があり、50戸未満の小型はやや高くて250円、100~200戸台は200円、300戸以上の大型は高くて230円というデータがあります。

この差は、管理内容の違いが反映されたものです。大型マンションは、近年コンシェルジュサービスやら、24時間有人管理といった管理サービスを競う傾向が強まって高くなっています。

一方、小型マンションは、どうしても割高になるようで、特に管理人の人件費が高くつくことが影響しています。100戸程度のマンションでも、30戸のマンションでも管理人は一人です。

仮に管理人の平均月収を30万円としたら、100戸のマンションでは1世帯あたり3千円の負担ですみますが、30戸のマンションでは、7,000円も多い1万円の負担となってしまいます。

売りやすくするために管理費を安く設定することがある

買い手の負担が大きいと売りにくいから管理費を安くしようと、販売サイドは考えます。結果として、管理人を置かない巡回式にしたり、置いても週に2日だけであったりの、手抜き管理で出発することになります。この傾向は、小型のマンションほど高まります。管理人人件費の比重が大きいからですね。

また、修繕費用が充分に積み立てられない危険も小型マンションには多いとされます。割高になる管理費を削ることと併せて修繕積立金の額も抑え気味にして販売してしまうのです。こうしたマンションは、老朽化の早まる危険があります。

小型マンションでは、管理費が毎月5万円でもおかしくない

閑静な高級住宅地にひっそりと建つ21戸の高級マンションがありますが、管理費は5万円以上、広さによっては10万円もします。当然管理人は常駐です。こうしたマンションは、築後の年数が長くても、その長さを感じさせない管理の良さを見せています。

特別な管理をしているわけではないマンションですが、専有面積を70㎡換算すると、3万5千円くらいになりました。つまり、50戸未満の小型マンションでは、そのくらいの管理費用がかかっても不思議ではないのです。

マンションの管理の良し悪しを測るのは、管理人が常駐していればよいという単純なものではないのですが、少なくとも管理人が毎日目を光らせておくことは必須条件なのです。

大規模修繕が遅れるとマンションはスラム化する

管理人の目が光っていない上に、修繕費も少なく、そのために適切な修繕が行われないマンションはどうなってしまうのでしょうか?

例えば屋上の防水工事は15年に1回の割合で周期的に修繕する必要があるのですが、それをしなければ漏水して各居室に湿気がこもります。外壁のクラック(ひび割れ)も同様。また、排水管にコレステロールのように汚れが溜まり、流れが悪くなるという現象も。

こうした結果を招けば、日常生活において不便を感じる、不快感が募る、従ってストレスが溜まるということになるでしょう。


管理組合では、修繕費の臨時徴収などが議論されます。しかし、一時金の支払いができない所有者もあって、さっぱり修繕が実施されないまま、時が経過するとします。すると、ますます、居住性が悪化します。やがて、らちが開かないと見た入居者は、転居の道を選択します。

マンションは一段と老朽化が進行し、売却も困難になって行きます。仕方なく賃貸に回して転居する所有者も現われます。大規模修繕推進派は減り、賃貸マンション化したマンションの修繕に関する意識は更に低下して行きます。

こうして、満身創痍の老朽マンションとして、さらに寿命は短くなってしまいます。しかし、既に半数以上の所有者が転居しており、建て替えの声すら上がりません。こうなると、完全にスラムです。

修繕積立金を低くする代わりに入居時に一時金を取る

毎月のランニングコストが大きいと購入しづらい買い手に配慮し、入居時に「修繕積立基金」という名の一時金を取るケースが普通になっています。20万円とか、50万円といった額です。これによって、毎月の不足を補うわけです。

こちらの方が、買い手の抵抗は小さいという売り手の経験則があるからです。買い手は、登記料など諸経費を予定しているので、そこが少し膨らむ程度という印象なのでしょう。

管理費の額より管理内容をチェックする

管理費が比較的低く設定できる中規模マンションでも、分譲価格の安さを「売り」にして企画したと考えられる物があります。その中には、管理費も意図的に抑えているケースがあります。

こうしたマンションも要注意ですし、特に小型マンションは既述のとおり、気を付けなければいけません。

決断する前に、「管理業務仕様書」を見せてもらうか、少なくとも管理人の勤務体制だけは確認しましょう。そして、常駐(日勤)しないマンションは、できたら購入を避けたほうが無難と覚えておきましょう。

長期修繕計画の説明を求める

30~50年先までの長期修繕計画は、今では大抵のマンションに販売時点で既に用意されています。エレベーターは何年で取り替えるのか、屋上の防水加工は何年周期かといったことが、こと細かく計画されています。そして、その費用がいくら位か、それを賄うための積み立て計画も。

積立額は、途中で増額する計画になっているものが殆んどですが、どのくらい上がるのかをよく見ておくことが必要です。心づもりをしておくためです。

ただし、そのとき、途中の増額があまりにも頻繁に行われるような物、金額が大きく跳ね上がるような物は避けるほうがよいでしょう。

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