2019.06.13

「男心」も「女心」も必要ない!「恋愛上手」になるために本当に必要なこと

僕は仕事柄、恋愛に関するいろんな本を読むのですが、読んでいてあまり参考にならない本に共通して書いてある言葉があります。

それは「男性脳・女性脳」という言葉です。

具体的には「男性の脳はこういう構造になっていて、女性の脳はこういう風にできているから、男性には(女性には)こういう風にアプローチしよう」と書いてある文章を見つけた瞬間にその本を閉じます。

ハウコレ読者の皆様におかれましては、何とぞ「男性脳」という意味のない言葉に惑わされないようにしていただきたいのです。

男性脳・女性脳のデマはどこから生まれた?

男女の脳の構造に違いがある。その情報の元になったのは、1982年に『サイエンス』誌に乗せられた論文です。

その論文には、男女それぞれの脳りょう(右脳と左脳をつなぐ線維の束)を測ったら、女性の方が太かった、と書かれていました。

脳りょうは「言語処理能力」に関係している部位なので、その論文を元に「女性の方がおしゃべりが好きで感情的」といった主張がなされるようになりました。

しかし、この元の論文は男性9人、女性5人のデータでしかなく、統計上の根拠に乏しいものだったのです。

しかし、イギリスのロザリンド・フランクリン医科学大学の研究で、6000件の脳のデータを解析した結果、「脳に男女の性差はない」ことがわかったのです。

男性脳・女性脳で考えることのリスク

確かに男性脳・女性脳で当てはめて考えると、いろんなことがシンプルになり納得感があるように感じます。

しかし、多くの人はそれで納得し、「男はこうだから、女はこうなのね」と決めつけ、それ以上考えようとしなくなってしまいます。

しかし、対人コミュニケーションに置いてもっとも気をつけなくてはいけないのが、考えなくなることです。

仮にあなたが「男性」のことにどれだけ詳しくなろうと、思考停止してしまえば「彼」のことには詳しくなることはできないのです。

実際、僕が妻との接し方を考えるときは、「女性だからこうしよう」と考えることはありません。

「彼女はこうされたら気分がいいから」「彼女はこれが嫌いだから」と、常に対「その人」基準で考えるようにしています。

男女の差は「社会に求められる役割」によって起こる

ここまで読まれてみて「でも川口さんも”男性はこう思ってるよ”と書くことありますよね?」と思われた人もいるでしょう。

実は『男性はこう考えがち:女性はこう思いがち』といった傾向性は、脳の構造によるものではなく、「社会から求められている役割」によって起こるものなのです。

その役割とは端的に言えば、男性なら「強くたくましく、家族を守れる人になれ」、女性なら「慎ましく穏やかに、家庭を支える人になれ」という役割です。

その役割が男女の考え方に「差」を与えているのであって、性別がその「差」を与えているわけではないのです。

その証拠にその社会から求められている役割を無視して自由に生きている人には、「男はこう、女はこう」の傾向がびっくりするくらい当てはまらないのです。

恋愛は「男女差」で考えず「個体差」で考えよう

とは言え、これから先、科学が進歩すれば「やっぱり男女の脳に差がありました」とさらに説がひっくり返る可能性はゼロではありません。

しかし、そんな科学的な正しさなんて、正直僕ら民間人にとっては大した問題ではありません。

僕らの一番の関心は「目の前の人との関係がうまくいくこと」ですよね?

であれば「男女差」で恋愛を考えるのをやめて、「個体差」で考える習慣を持つべきではないでしょうか?

「男心・女心」を理解しようとするよりも、「相手心・自分心」を理解しようとすること。

それが一番の「恋愛上手」への近道だと僕は思うんですよね。(川口 美樹/ライター)

関連キーワード

関連記事