2018.11.19PR

いくら一途でも、彼氏は「俺の彼女、浮気するかも」って心配してる

彼はつねに「おれの彼女は浮気するかもしれない」と思っています。これはなにも、あなたのことを彼が「浮気性の軽い女だ」と思っているから、ではないんですよね。
ごく単純に、一般論として「浮気しようと思えば女子のほうがやりやすいから」です。それがなぜかといえば、今の世の中は女子にとっても有利になっているからです。
たとえば、今はマッチングアプリで恋人を探す人も多いと思うけれど、そのマッチングアプリって、基本的には男子に課金されますよね。女子に課金するマッチングアプリって、あまり聞かないでしょ?
男子はせっせと課金されながら「女子っていいなあ。アプリで彼氏を探そうと思えば0円で探せるのか。おれは今月の給料のすべてをアプリにつぎ込んでもなお、彼女が見つからないんだけどなあ」と思っているのです。

飲み会でも、誰かと食事に行っても同じです。今の時代、割り勘が流行っているのかもしれないけれど、基本的には、女子の支払いは男子のそれに比べて少なめですよね。
男子は飲み代を払い、なおかつ、おうちに帰ればマッチングアプリにお金を支払い、もう「おれはいくら稼げばええねん?」の世界なのです。
エッチだって同じでしょう。非常に慎重な女子は「この男子もあの男子も、こっちの男子も、みんなわたしのエッチの相手にはふさわしくない」と思ったりすると思うけれど、でも「やりたい」と激しく思った時、女子は比較的簡単に相手が見つかりますよね。
これ、あまりおおっぴらに言われていないことかもしれないけど、でもそれが「今の世の中の赤裸々な実態」でしょ?

対して男子は……先に挙げたマッチングアプリの例のとおりです。1万円支払おうと5万円支払おうと、出会えないものは出会えないのです。
あなたの彼氏がいかにかっこいいイケメンであったとしても、彼は男である以上、これまでお話してきた気持ちを抱き続けてきました。「わたしの彼は大学生の頃からかっこよくてモテまくっている」と思っても、彼は高校生の頃、「女子の遊びやすさ加減=男子の遊びづらさ加減」に、忸怩たる(じくじたる)思いをしてきたのです。

だから、「あなたがどうこうではなく」、彼は「女子全般たるもの」遊ぼうと思えば遊びやすいと思っています。それに「俺の彼女はかわいい」から浮気する可能性に溢れていると心配なのです。

だから、彼と彼女とでケンカになった時、彼は「こいつ、浮気しているかもしれないのに、よくそんなことが平気で言えるな」と思うのです。でもそれを口にすると、彼女に「あなたはわたしのことを信用していないんだ」と言われるのが目に見えてわかっているから言わないのです。
でも感情的になれば、つい「お前、浮気してない?」なんて彼は口走ってしまい、それが原因で彼女が本当に浮気するようになることも…。しかもその浮気相手と彼女がマジで付き合うようになって、彼はふたたび恋愛氷河期を彷徨うようになるのです。

さらにいえば、男子は「女子がどのようなきっかけで、どのような男と浮気するのか」を知らないんですよね。知らないどころか、まったくわからないのです。
それに加え、彼は「伸びきったゴム」です。つまり、彼女が浮気しそうと思った時、隠し玉というか「他の武器」を持っていないんです。だから、彼女が浮気しそうになっても、それを阻止できる知識も実力もないのです。
だから彼はつねに「おれの彼女、浮気しないだろうな」と、戦々恐々としているのです。

ちなみに、経済的に多少豊かになり、かつ、仕事ができるようになって自分に自信をつけた頃――たとえば男が32歳くらいになると、ようやく「おれの彼女、浮気するかも」という不安の呪縛から解放されます。

(ひとみしょう/作家)

『今夜はちょっと、恋の話をしよう』(ハウコレ編集部)

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