「リレー、出ないんだ」息子がそう言ってから、夫は登校前の公園で走らせ始めました

コラム

本人は気にしていないと伝えても、夫は聞く耳を持ちません。言い過ぎた口論の直後、息子がランドセルから出した1枚のプリントが、夫婦の思い込みをひっくり返しました。

玄関に並んだ息子の運動靴に、砂がびっしりついていました。洗ったばかりのはずの靴です。運動会の練習が始まった9月、息子と夫は、登校前に2人で家を出て行くようになっていました。

食卓で聞いた話

小学2年生の息子が、食卓で運動会の話をしました。

「リレー、出ないんだ」

私は、選ばれなかったのだと受け取って、好物の唐揚げを1つ多く皿にのせました。

夫は箸を止めて、しばらく息子の顔を見ていました。その目つきに、嫌な予感がしたのを覚えています。

登校前の公園

翌日から、夫は息子を連れて公園へ行くようになりました。

私に見えるのは、玄関を出て行く2人の背中と、戻ってきた息子の赤い顔、砂だらけの運動靴だけです。

本人が何も言わないのをいいことに、夫は日に日に熱を上げていきました。

「先生にもう1回見てもらえばいい」

そんなことまで言い始め、私は担任への連絡帳を書きかけてはやめました。息子自身が悔しがっているようには見えなかったからです。

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