ソファの写真を送ってきた彼女に、まず家賃の話を返した俺。6対4の計算は、どこで狂っていたのか

コラム

「半分ずつじゃないの?」という質問に、俺は休憩の終わりまで返事を打てませんでした。6対4と決めたときの計算が、どこで狂っていたのかを考えていました。

通販のページを開いたまま、返事を2回に分けて送りました。同棲2年目のソファが沈んできたことは、2人で話していたばかりです。それでも彼女から届いた写真に、まず返したのは家賃の話でした。

「多く」を抜いて送った1行

家賃は俺の口座から引き落とされ、彼女は4割を振り込んでくれています。収入の差を考えて、同棲を始めるときに2人で決めた割合でした。でも、なんで俺の方が多く出さなきゃいけないんだ、と1度も思わなかったと言えば嘘になります。決めたあとも、頭の中では別の計算が続いていました。俺が多く出している分、家具や家電はどこかで彼女が持つはずだと。口に出したことは1度もありません。「家賃は俺が払ってる」。頭の中の計算をそのまま打ちました。「ソファはお前が金出すって事でいいよね?」。これで通ると思っていました。

届いた質問に、答えを持っていなかった

返事は2つ並んで届きました。「家賃は6対4で、私も入れてるよね?」「ソファは2人で使うものだから、半分ずつじゃないの?」。少しあいて、もう1つ。「家賃の話、ここで出るのおかしくない?」。読み返して、答えを探します。6対4は、収入の差を2人で埋めた数字でした。埋めたはずの差を俺だけがまだ持ち越して、ソファで回収しようとしていた。多く払っている自分を、割り勘の話の前に置きたかっただけかもしれません。「でも」から打ち始めて、続きが出てきません。既読をつけたまま、スマホを伏せて席に戻りました。彼女は今頃、ページを閉じているのだろうか。そう思いながら、伏せた画面を1度も裏返しませんでした。

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