
「専業主婦になれ」と送ってきた婚約者に、私が返した1文
コラム
消していた言葉のほうが長かった
「ごめん。本当は、俺の給料だけで生活できるようにしてあるから、無理して働かなくていい、って打ってた。消して、あれを送った」
消した言葉のほうが、届いた言葉より長かったのだと知りました。命令だと思っていたものは、言いたいことを削って削って、最後に残った芯だけだったのです。私の知らないところで、彼は式のあとの暮らしを計算していました。
「そうだったの?」
「そんなの、全然分からなかった」
「言葉が足りなかった。今度会って、ちゃんと話す」
そのやりとりを最後に、私は充電器にスマホを挿しました。
そして...
翌週の休み、彼は会いに来て、消したはずの言葉を今度は削らずに口で言いました。会社は辞めていません。残業も減っていません。ただ、あの画面の「専業主婦になれ」は、消さずに残してあります。その下に並んだ言葉ごと、まとめて消したくないからです。
(20代女性・営業事務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)





























