
「結婚を前提に」と送り、保留されて「ありがたいと思え」と返した俺→チャットの最後は今も俺の1通のまま
コラム
送信した画面を眺めながら、今度こそ勝てたと思っていました。短い返事を読み返すうち、俺が打ったのは強気とは程遠いメッセージでした。
投資アプリを開くと、資産の合計はまた少し増えていました。節約して、利益を次に回して、積み上げてきた数字です。この数字さえあれば、もう負けることはないと思っていました。
連敗の末に選んだやり方
マッチングアプリを始めて2年。連敗し続けていました。届く文面はどれも丁寧で、切られる理由はどこにも書かれていませんでした。負け続けるなら負けない材料を増やせばいい。金さえあれば女性は寄ってくるだろう。そう考えて投資を始め、コンビニのコーヒーさえ我慢してきました。
彼女と初めて会った日、冷房の真下で腕をさすっているのが見えて、席を替わりました。あれは計算ではありません。ただ、2回目からは店も日取りも俺が決めて、「店は俺が決めとく」「それでいいでしょ」と送るように。頼れる男に見せたかったのです。資産の画面を見せて「利益が出たら、全部次に回してるんだ」と話した時も、彼女は感心してくれているようでした。正直、「釣れた」と思いました。
選ばれる側だと送った理由
3回目の食事のあと、思い切って「結婚を前提に付き合ってほしい」と送りました。返ってきたのは、こんな1通です。
「ありがとう。すごく嬉しい。ただ、少しだけ考える時間がほしいな」
また保留か。これまで断られた相手も、みんな最初はこう言っていた。ここで引いたら、今までと同じ結果になる。そう思って打ったのが、このメッセージです。
「俺と結婚できるだけありがたいと思え」
送ってすぐ、もう1通重ねました。
「金もあるし、頼りがいもある。お前が選ぶ立場じゃない。選ばれる側なんだよ」
ようやく選ぶ側に回れた気でいました。送信した画面を眺めながら、彼女が折れてくるのを待っていたのです。
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数字に入っていなかったもの





























