2018.08.23PR

彼氏がいるのに「ほかの男子に目移りする」は浮気ではない!

彼氏とデートしている時、すれ違った女子を彼が目で追いかけていたら、彼女としてすごくイヤな気持ちになりますよね。でもそういう彼女も、彼氏が知らないところで――たとえば職場なんかでイケメンに出会ったら気持ちがキュンとしちゃって思わず……ということがあるかもしれないですよね、というかあるでしょう。人間だもの。

彼女がいるのにほかの女子に目移りするとか、彼氏がいるのにほかの男子に目移りするというのは、いわば当たり前のことであって、浮気でもなんでもないのですが、でもここまで読んですでに「それは浮気に決まっているだろ、ひとみしょうってアホなのか?」と気を悪くしている人もいると思うんですが、まあそうは思わず……。
なにが浮気なのか、という「浮気の基準」って、時代とともに変化します。ここ何十年かは、たとえば「一緒に食事に行ったら浮気」とか「手を繋いだら浮気」とか、それらのずっと手前で「好きになってしまったら浮気」とか、そういったあたりが「浮気の基準」だと言う人がいますよね。

これ、じつはエッチに関する価値観によって変化していることなんですよね。
今も少子化の時代だと言われているけれど、今よりもずっとずっと切実に子どもを増やすべきだという世論が強かった時代――たとえば江戸時代のある時期とか、戦前の日本とかは、たとえば「夜這い」という文化がありました。みなさん夜這いって、言葉くらいは聞いたことがありますよね。その意味もだいたい知っていますよね。
子どもを増やすこと、つまりエッチすることが、今ほど「いけないこと」だとはされていなかったんですね。

今は少子化と言いつつも、世界的に見たら人口が超増えているので、どうしても「エッチ=あまりお勧めできない行為」という認識が幅を利かせているし、日本ではとくに「道徳的なこと」によって、自由にエッチすることが抑制されているのは、みなさんご存知のとおりです。
この「道徳によって」というところを一人ひとりがよく考えないと、「好きになった時点で、それ、もう浮気だから」と騒いじゃって、ツマラナイ結果になります。

好きになったっていいじゃないですか。好きな人がひとりしかいない人って、いるんですか?もちろん「好き」の程度というか内容にもよるけれど、好きな人が大勢いたほうが生きていて楽しくないですか?

これは男女ともに言えることだけれど、とくに若いと恋とか愛とかにピュアさをたくさん持ち込みたがる人が多いですよね。

男子はヤリたがりで、なんて女子は言うけれど、実際にヤレている男子は少数で、まだヤレていない男子だって大勢いたりするわけです。そしてそういう男子が実際に誰かとヤッタら、相手の女子が遊びのつもりでヤッタにもかかわらず「一度エッチした女子はおれのものだ」とかと騒ぎだすケースだってありますよね(女子としてうんざりしますよね)。そういう男子は恋愛にピュアさを求めすぎなんです。
女子の場合は、付き合っている彼氏がほかの女子に目移りしただけですごく怒ることってあるでしょ?そういう女子であっても、冒頭に書いたように、ときについ、ほかの男子に目移りすることってありませんか?そして目移りした自分を、ひそかに責めてたりしませんか?

「道徳」で恋愛を見るから、そういうことになるんですよね。もちろん道徳がないとこの世の中はむちゃくちゃになるわけだから、ある程度の道徳は必要だけれど、好きになるという心の動きを、もっと素直に受け入れてあげることです。

ほかの人を好きになってもいいじゃない。ほかの人を好きになっても、道徳もなにも抜きに、彼氏と一緒にいるという事実だけが、かけがえのないことなのだから。

彼と一緒に「いる」、じつはこれが恋愛のすべてなんです。若いとどうしても悩み上手だから、「浮気かも」と悩みがちだけれど、でも悩むという「思い」は、彼と一緒にいるという「現実」に常に負けるんです。
だから、あなたにとっても彼にとっても、目移りしようとなにをしようと「一緒にいること」が愛のすべてなんです。

(ひとみしょう/文筆家)

『今夜はちょっと、恋の話をしよう』
(ハウコレ編集部)

関連記事