「私はモテるから婚活しない」と言った友人が、会場で私を見た理由

コラム

呼ばれた番号と、呼ばれなかった番号

カップリングの発表で読み上げられたのは、私と、あの男性の番号でした。友人の番号は呼ばれませんでした。

連絡先を交換してロビーに出ると、柱のそばに友人が立っていました。コートを腕にかけ、床に目を落としています。声をかける前に、片づけに出てきたスタッフが友人に会釈をしました。

「今日もありがとうございました。また来月ですね」

友人は小さくうなずいて、私を見ました。今年に入ってから毎月この会場に通っていたのだと、そのやりとりだけで分かります。

「言えなかった」

返す代わりに、先に回転扉を押しました。振り返らずに済んだのは、鞄の中に新しい連絡先が入っていたからです。

そして...

翌日、友人からメッセージが届きました。

「来月、隣に立ってていい?」

返信は一行にしました。

「モテるんでしょ、がんばってね」

既読がついたまま、返事はありません。10年間隣で聞き役をしてきた私が、初めて先に席を立った日になりました。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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