毎月同じ会場に通っていた私が、友人の番号が呼ばれた日に失ったもの

コラム

読み上げられたのは、隣で聞き役だったはずの友人の番号でした。ロビーでスタッフに会釈された瞬間、今年ずっと守ってきた嘘が、友人の目の前でほどけました。

「モテる」で隠してきた毎月

20代の頃、飲み会で連絡先を聞かれるのは決まって私でした。34になった今年、2つ下の妹が先に式を挙げ、母は私に何も聞かなくなりました。誰にも言わずに婚活パーティーに通い始めたのは、それからです。最後に配られる用紙に自分の番号が書かれたことは、一度もありません。

カフェで友人から来月申し込んだと聞いた時、考えるより先に口が動いていました。

「私はモテるから婚活しない」

笑いながら言った自分のことが、一番よく分かっていました。10年つきあってきた友人に下から見られることだけは、受け入れられませんでした。

壁際で数えていたもの

受付で先に見つけたので、フリータイムの間は壁際のドリンクテーブルから離れないと決めました。近づかなければ、友人が私に気づかずに済む。そう言い聞かせながら、席を移るたびに目で追ってしまいます。

友人は男性と向かい合って、笑っていました。それを見た瞬間、ある気持ちが湧いてきました。あの席にいるはずだったのは私のほうだという、身勝手な感情です。誰にも話しかけられないまま、グラスの氷だけが小さくなっていきました。

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呼ばれなかった番号
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