
送った直後に後悔した。「俺を優先しろ」の前に消した、本当の一言
コラム
展示会が終わった日
届いたのは、片づけの済んだブースの写真が1枚。「お疲れさま」と返して、それ以上は書けませんでした。書きたいことは、あの通話の前から変わっていない。ただ、その順番を間違えたのは自分で、もう一度画面越しに言う気にはなれませんでした。厨房の端で、伝票の裏に下書きをしました。同棲の話は書かない。まず謝る。それから、本当に言いたかった言葉を、短く。何度か書き直して、最後に残ったのは3行だけ。それを保冷バッグの1番上にのせて、彼女の部屋の前まで走りました。
そして...
「俺を優先しろって言い方は間違えた。プライベートを優先しろって言いたかった。まずは寝て」。俺を優先しろ、は、俺のそばで休めという意味だった。それを最初からそう書けなかった弱さが、この1週間の全部です。「明日、店が終わったら会える?」の通知が出た瞬間、既読をつけるより先に通話ボタンを押していました。内見の予約は、まだキャンセルしていません。次は、寝落ちする前に言うつもりです。
(20代男性・調理師)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)



























