
「暇なの?笑」と笑った私→いつもより3本早い電車で、彼より先に時計台の下に立ってみた
コラム
隣に並んだ彼の横顔
何度目かに文面を読み返していたとき、すぐそばで声がしました。
「え、もう着いてたの?」
顔を上げると、目の前に彼が立っていました。約束の15分前、普段どおりの時間です。
「暇だったから」
この前の彼をまねて答えると、彼は少し間を置いてから笑い、私の隣に並びました。その横顔を見ながら、さっきまでの落ち着かなさを思い返していました。彼は毎回、私が来るまでこうして改札を見ていたのかもしれない。そう思うと、あの日の軽口が急に引っかかりました。
「この前、暇なのって言ってごめんね」
「いいよ。実際ちょっと暇だし」
本当かどうかは分かりません。それでも、もう一度からかう気にはなれませんでした。
そして...
それ以来、彼は到着すると「時計台の下にいるよ」と送ってくるようになりました。改札を出る前にその文面を見れば、人の顔を探さずに済みます。
私も少しだけ早い電車に乗るようになりました。彼が改札を見ながら待つ時間を、少しでも短くしたいからです。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)





























