3日後に届いた「母さんには本当のことを話した」→ふりという言葉が消えた元カレの文面に、私が返した一言

コラム

「別れて1年たつのに、まだお母さんに言ってないの?」と送ると、既読はすぐについたのに返信はなかなか届きません。長い間のあと、私が打ち込んだのは別れ際にも言えなかった言葉でした。

洗い物を終えて手を拭いていると、テーブルの上のスマホが短く鳴りました。画面に浮かんでいたのは、別れてから一度も連絡のなかった彼の名前です。続けて届いたメッセージは、近況を聞くためのものではありませんでした。

1年ぶりに届いた頼みごと

メッセージは3つに分かれていました。

「急にごめん」

「来月の母さんの誕生日の食事なんだけど」

「1日だけ、彼女のふりしてくれない?」

彼とは2年付き合い、1年前に別れました。切り出したのは私のほうです。最後に伝えたのは「何を考えてるのか、ずっと分からなかった」という言葉でした。

彼のお母さんとは2度、食事をしたことがあります。帰り際に手作りのジャムを持たせてくれた、明るい人でした。

恋人のふりをする。読み返すほど、頼みごとの軽さばかりが目につきました。スマホを画面ごと伏せてテーブルに置きました。すぐに返事をしたら、付き合っていた頃の自分に戻ってしまう気がしたのです。

既読のあとの長い間

しばらくして、伏せたスマホを表に返しました。

「都合よすぎない?」と打っては消し、「無理」と打っては消し。結局送ったのは、ずっと引っかかっていた疑問でした。

「別れて1年たつのに、まだお母さんに言ってないの?」

既読はすぐにつきました。けれど、返信は来ません。ようやく届いたのは「言えなかった。ごめん」という短いメッセージ。

付き合っていた頃、彼は「別にいいよ」「任せる」が口癖でした。その裏にある本音を探すのは、決まってこちらの役目でした。今回の頼みも、彼が言えずにいることを私に埋めさせているように見えました。

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