会議資料も休日の在庫確認も載っていない1枚の資料→課長の頼みを断った私に、部長が出した紙

コラム

部長の引き出しから出てきた、細かい字の紙

資料を持って部長の席へ行くと、部長は引き出しから別の紙を1枚取り出しました。

「その件は、退職の面談で報告を受けています」

退職の面談で、先輩が置いていったものだそうです。会議資料の作成、休日の在庫確認、急な発送の立ち会い。私の資料には1つもなかった作業が、かかった時間と一緒に、紙の端まで小さな字で並んでいました。後任には渡していない、と先輩は話していたといいます。

数日後の課の打ち合わせで、部長はこの紙をもとに仕事の割り振りを見直すと告げました。休日の作業は申請を出したうえでの当番制に、会議資料は課長が自分で作ることに。課長は手元の書類に目を落としたまま、うなずいていました。

あの薄い1枚は、急いで作られたものではなかった。先輩が抱えてきた分を、私の席に持ち込ませないための厚さだったのだと思います。

そして...

帰りの電車で、先輩にメッセージを送りました。

「資料に書いてないことは、断れました」

返事はすぐに届きました。

「それでいいんだよ」

手帳に書き出していた先輩の作業のページを、家に着いてから1枚破って捨てました。引き出しの資料は、あの日と同じ1枚のままです。

(20代女性・営業事務)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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