「資料に書いてないことは、断れました」退職後に届いた後輩のメッセージに、私が返した「それでいいんだよ」

コラム

最終日、部長の前に置いたもう1枚

最終日の面談で、用意していたもう1枚を部長の机に置きました。資料に書かなかった作業と、それぞれにかかっていた時間を、紙の端まで並べた一覧です。

部長は最後まで読んでから、顔を上げました。

「これ、全部ひとりで?」

「はい。後任には、渡していません」

部長はうなずいて、その紙を引き出しにしまいました。

今までの仕事をすべて紙に書き出したのは、これが初めてでした。並べてみると、その多くは頼まれて始めたというより、断らずにいるうちに増えていったものです。この先どう扱われるのかは、私には分かりません。花束を抱えて会社を出たとき、気がかりなのは後輩のことだけでした。

そして...

新しい職場に移って間もなく、後輩からメッセージが届きました。

「資料に書いてないことは、断れました」

何があったのかは書かれていません。短い文面を2度読んで、すぐに返信を打ちました。

「それでいいんだよ」

送信してから、スマホのカレンダーを開きました。休みの日に繰り返し入れていた在庫確認の予定が、まだ残っています。1件ずつ、削除を押していきました。

(30代女性・営業事務)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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