
結婚の答えが数字だけ、怒って帰る私に届いた画像の「あと487日」の下に並んでいたもの
コラム
届いた画像には、月ごとの数字と見覚えのある日付が並んでいました。1番下の行を読んだ私は、改札の手前で向きを変え、来た道を引き返します。
郵便受けに届いた封筒は、友人からの結婚式の招待状でした。出席に丸をつけた返信はがきを鞄に入れたまま、付き合って3年になる彼の部屋へ向かいます。その日こそ、ずっと先延ばしにしてきた話を切り出すと決めていました。返ってくる答えが、あんな形だとは思っていませんでした。
数字だけの答え
彼とは同じ29歳。友人の結婚が続き、周りから「そろそろ?」と聞かれるたびに笑ってごまかすのにも、疲れはじめていました。夕食の皿を片づけ終え、ソファに並んで座ったところで、思い切って口を開きます。
「結婚はいつ考えてるの?」
彼はテーブルのスマホを手に取り、画面を少し見てから顔を上げました。
「487日後」
まっすぐこちらを見たまま、答えはそれだけ。テーブルに目を落としながら、はぐらかされたのだと感じました。これまでも結婚の話になるたび、彼は話題を変えてきたからです。今回は数字で煙に巻くつもりなのだろう、と。
改札の手前で届いた画像
「ふざけてるなら、もういいよ」
鞄をつかんで立ち上がると、背中から「待って」と声がしました。聞こえないふりで靴を履き、ドアを閉めます。
駅までの道で、鞄の中の招待状の角が指に当たりました。友人を祝いたい気持ちと、置いていかれるような焦り。どちらも本当なのに、彼にはきちんと伝えてこなかったのだと、歩きながら気づきます。
改札が見えたところで、スマホが鳴りました。彼からのメッセージです。
「ふざけてない。ちゃんと見てほしい」
その下に、表の画面を写した画像が1枚添えられていました。
次のページへ
1番下の行





























