
妻が冷蔵庫に貼ったメモどおりに過ごした休日→俺が知らなかったこと
コラム
麦茶の場所さえ分からないまま過ぎた一日。散らかった部屋で妻を迎えた俺には、差し出されたものを受け取る前に、どうしても伝えたいことがありました。
冷蔵庫に貼られたメモには、妻の字で息子の一日がびっしり並んでいました。上から順にこなせば終わる、その程度に考えて最後まで目を通さずにいました。玄関から息子の泣き声が響いたのは、そのすぐ後です。
軽く口にした言葉の裏で
あの日の食卓で「専業主婦は楽でいいよな」と言ったのは、任されていた案件が遅れ、上司に厳しく詰められた帰りでした。家では妻と息子が向かい合ってごはんを食べていて、その輪に自分の入る場所がないように見えました。うらやましいと言えないまま、口から出たのがあの言葉です。
「じゃあ、1日やってみる?」
「いいよ、余裕だろ」
引っ込みがつかなかっただけで、自信があったわけではありません。
メモに書いていないこと
妻が出かけると、息子は玄関のドアに張りついて泣き続けました。抱き上げても背中を反らされ、メモの最初の項目から予定が崩れていきました。
着替えは嫌がられ、公園では帰りたがらず、息子の好きなコップはどこを探しても見つかりませんでした。麦茶の場所さえ分からず、妻に送ったのは一通だけでした。
「麦茶ってどこ?」
「冷蔵庫の下の段だよ」
その前に「もう無理、帰ってきて」と打ち込み、送らずに消していました。弱音を見せるのが怖かったのだと思います。
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差し出されたおにぎり





























