
妻が冷蔵庫に貼ったメモどおりに過ごした休日→俺が知らなかったこと
コラム
差し出されたおにぎり
息子がソファで眠ったのは、妻が帰ってくる少し前でした。片づけに立ち上がる気力もなく、床に座ったまま散らかった部屋を眺めていました。
ドアの音がして、妻がリビングに入ってきました。見上げて言い訳を探し、口を開いたものの、そのまま閉じました。
「ごはん、ちゃんと食べた?」
聞かれて初めて、自分がこの日何も口にしていないと気づきました。首を横に振ると、妻がおにぎりを差し出してくれました。包みを開ける前に、言わなければならないことがありました。
「ごめん。楽なんて言って」
「うん。おにぎり、食べて」
食べ終えて冷蔵庫の前に立つと、メモの一番下に、妻の字が小さく残っていました。
「自分のごはんも忘れずにね」
妻は毎日、これを自分に言い聞かせながら動いていたのでしょう。
そして...
休みの日は、息子の麦茶を俺が作るようになりました。冷蔵庫の下の段に並べると、妻は黙ってうなずきます。メモに書いてあったことを一つずつ覚えていっていますが完璧にできないことが多く、まだまだ妻に直されてばかりです。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)






























