
「また彼女と喧嘩したの?」と聞いた私に、兄が黙って向けたスマホ。そこにあった「送信を取り消しました」の一行
コラム
兄に言わずに送ったメッセージ
「彼女、たぶん無視されたと思ってるよ」
兄は「分かってる」と言ったきり、画面を伏せて膝の上に置きました。前と違う言葉が見つかるまで、送れずにいるのでしょう。でも彼女の画面には、取り消しの一行と既読しか残っていないはずです。
リビングに戻り、3人で食事をした時に交換したきりの、彼女の連絡先を開きました。
「突然すみません」
「兄がベランダで落ち込んでいます」
すぐに既読がつき、「教えてくれてありがとうございます。電話してみます」と返ってきました。
そして...
窓越しに、兄のスマホが光りました。兄は電話に出ると、こちらに背を向けます。話し声は、ガラス越しには聞こえません。
しばらくして戻ってきた兄は、私の前を通る時に「ありがと」とだけ言って、部屋へ入っていきました。
もう一度ベランダに出て、手すりに残っていたタオルを取り込みました。
(20代女性・大学生)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)






























