
「デート代は俺の負担」と言った彼が、会う場所を私の部屋にしてから毎回の鍋代を私に払わせていた話
コラム
洗い物の途中で聞いた一言
「今日もデート代、ゼロだったな」
機嫌のいい声でした。蛇口を閉め、濡れた手のまま振り返りました。
「デート代は俺の負担って、言ってたよね」
彼は目を丸くして、「え、最近はかかってないし」と返してきました。
「かかってるよ。私が払ってるだけ」
私が今日の鍋に入っていた食材たちをあげていくと、彼は驚いていました。2人分となると、白菜も豆腐もお肉も安くはありません。
残った取り皿を重ねながら、頭に浮かぶのは同じことばかりだったのです。お金がかかっていることに、言われるまで気づかない人。この人と一緒に暮らす将来を、うまく思い描けなくなっていました。
そして...
数日後に届いた、彼からのメッセージです。
「次は、買い物から一緒に行かせて」
約束の日、スーパーの入り口で待っていた彼は、私が着くと先にかごを手に取りました。会計も彼が済ませ、帰り道では重いほうのエコバッグを持ってくれたのです。
言われるまで気づかなかった人が、あの数日で何に気づいたのか。どうして部屋で会おうと言い出したのか。その理由を、私はまだ聞けずにいました。
(20代女性・販売職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)






























