
嫁の悪口を親戚に話していた私。息子からの電話で思い出した、昔の自分
コラム
お嫁さんに言い返されたあと、私は湯のみに目を落として「そう」とだけ答えました。あの質問を繰り返していたのには、私なりの理由がありました。
通話を終えたスマホを、テーブルの上に伏せました。かけてきたのは息子です。普段は用件だけで切る子が、その日は最後まで話をやめませんでした。言われたことの半分も、すぐには飲み込めなかったのです。
姑に言われ続けた日々
嫁いだ頃、私も姑から同じことを言われていました。
パートから帰っても、台所に立つのは当たり前。手を抜けば、親戚の集まりで話題にされる。そういうものだと信じて、30年以上家事を回してきました。
だから、息子夫婦が家事を人に頼んでいると聞いたとき、自分の年月を軽く扱われたような気がしたのです。
会うたびに、お嫁さんへ同じことを聞きました。
「新婚なのに家事しないの?」
代行の話をされても相づちを打つだけで、次に会えばまた聞いていました。
親戚の前で口にしたこと
親戚の集まりで、お嫁さんの話になったときのことです。
「あのお嫁さんは出来が悪いのよ。息子も不運だわ」
誰かにうなずいてほしくて、口にした言葉でした。
それから少しして、息子夫婦が訪ねてきました。息子が主人に頼まれて車で買い物に出ている間に、居間でお嫁さんにお茶を出し、また同じ質問をしました。
「新婚なのに家事しないの?」
お嫁さんは湯のみを座卓に置き、私のほうへ向き直りました。
「お義母さん、今は令和ですよ。新婚の妻は家事するなんて常識は昔の話です」
言いかけた言葉をのみ込んで、湯のみに目を落としました。「そう」と答えるのが精いっぱいでした。
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息子が電話で話したこと




























