彼女を「嫁」と登録した理由は、上司との雑談でした。スクショで先にバレた俺の話

カップル

上司から「嫁さん、元気か」と聞かれるたび、俺は返事を一拍遅らせていました。登録名を変えたのは、その言葉に慣れるためでした。

会議の合間に、俺は予約の画面を撮って彼女に送りました。上に通知が重なっていたことに気づいたのは、それから1週間後の電車の中です。

通知を閉じずに送ったスクショ

彼女とは付き合って3年になります。来週の記念日に行く店を取り、彼女から「予約の画面、送っといて」と来たので、その通知を閉じもせずに画面を撮って「これ」と送りました。返ってきたのは「ありがとう」の一言でした。俺はそれで用件が済んだと思い、次の会議に戻りました。

その1週間、彼女とのやりとりはいつも通りでした。「来週、早めに出られる?」と聞けば「大丈夫だよ」と返ってくる。写真を送れば相づちが返ってくる。俺のほうは記念日の店で言うべきことを考えては、やめて、また考えていました。3週間前に決めたことを、当日まで持ち越すつもりでいたからです。

上司の「嫁さん」に、返事が遅れた

3週間前、あの店を予約した日に、俺は上司との雑談で記念日に言うつもりだと話しました。上司はその場から、彼女のことを「嫁さん」と呼び始めました。「嫁さん、元気か」と聞かれて、俺は「元気です」と返すまでに一拍かかりました。自分では一度も口にしたことのない言葉だったからです。

その帰り道、彼女の連絡先を開きました。名前の欄を消して、「嫁」と入れました。上司の前で詰まらないように、毎日画面で見て慣れておくつもりでした。慣れませんでした。通知が来るたびにその呼び名が出て、そのたびに当日の言葉を考え直しました。指輪は用意してありました。それでも、断られたらどうするかを考えるほうが先に立ち、言う場面を頭の中で何度も後ろへずらしました。

  • X
  • Line