彼女のあいさつに3時間かけて返した俺が、記念日に本文なしでスクショだけ送った理由

カップル

既読はすぐについたのに、返事は来ませんでした。客先を回る合間に返信欄を開いては閉じるうちに、うまく書こうとするのを俺はやめたのです。

保存フォルダの一番下にある画像を、俺は今年も長押ししていました。

3年前、この画面に3時間かかった

付き合って3年になる彼女とは、共通の友人の集まりで知り合いました。連絡先を交換した日、先に送ってきたのは彼女でした。「初めまして。今日はありがとうございました。またみんなで集まれたら嬉しいです」。この短い文面に、俺は3時間かけて返しました。文章が苦手で、砕けすぎても堅すぎてもだめな気がして、打っては消してを繰り返した末に送ったのは、彼女とほぼ同じ定型のあいさつです。それでも返事が来て、次の約束につながりました。その画面を、俺は撮って残しています。記念日が近づくたびに開く、俺だけの起点でした。

文章を諦めて、画像だけを送った

今年の記念日は、前日から下書きを作っていました。3年分の感謝を書こうとして、何を書いても3年前の文面に負ける気がして、結局、全部消しました。当日の昼休み、営業車の中で画面を開いたまま、時間だけが過ぎていきました。店は今年も彼女が予約してくれています。俺は言葉すら用意できていませんでした。焦って、下書きの代わりに、保存していた画像を送りました。説明は付けませんでした。見れば分かる、と思ったのは半分で、残りの半分は、下手な文章を添えて台無しにするのが怖かったからです。既読はすぐにつきました。返信はありませんでした。彼女が今どんな顔でこの画面を見ているのか、俺には想像することしかできませんでした。

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