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友人が勧めてくれた店で私が笑いながら言ってしまったこと

コラム

あの日から友人を食事に誘えなくなりました。

チャットに残った店の地図を開いては、打ちかけたメッセージを消す日が続いています。メニューを開く前に「ここのカルボナーラ、おすすめなの」と言った友人の声は、いつもお店を選んだときの自分の声に似ていました。

いつもと逆の立場

友人からメッセージが届きました。「すごくおいしいお店見つけたの。今度ランチ行かない?」。お店を探して誘うのはいつも私の側で、友人から声がかかることはほとんどありませんでした。

「いいよ、行こう」と返しましたが、画面を閉じたあとも落ち着かない気分でした。友人がおいしいと思ったお店がどんなところなのか、純粋に楽しみな気持ちと、それだけではない何かが混ざっていました。お店選びだけは自分の担当だという、小さな自負がありました。

カルボナーラ

お店は路地の奥にある小さなイタリアンでした。窓際の席で先に来ていた友人が手を振りました。メニューを開く前に「ここのカルボナーラ、おすすめなの」と笑顔で言った友人の目が、まっすぐこちらを見ていました。

カルボナーラが届き、一口食べました。おいしいと思いました。濃すぎず、チーズの風味がしっかりしていて、私が選ばないタイプの丁寧な味でした。

でも口から出たのは「たいしたことないね」でした。笑いながら言ってしまったのです。友人が「そう、かな」と小さく答えて、お皿に目を落としたのを、私は見ていました。言い直すタイミングは、そのまま過ぎていきました。

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変わった空気
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