妻のレシピノートを写真に撮って単身赴任した俺→肉じゃがの写真に届いた「ちゃんと食べてるね」

コラム

電話で聞かれた、2つのこと

歯を磨いている途中で、妻から電話がかかってきました。

「昨日の写真、お箸が2膳あったよね」

「ああ、それ菜箸。買ってなくて、普通の箸で作ってた」

答えながら、妻の声がいつもより固いことに気づきました。間が空いて、次の質問が来ます。

「あの肉じゃが、誰が作ったの」

「俺だよ。ノートの写真、撮ってきた」

蛇口を止めて、そこで分かりました。箸が2膳。作れるはずのない肉じゃが。妻はその2つを俺以外の誰かに結びつけて、写真を送ってから電話までの時間を過ごしたのかもしれない。

「聞いてくれると思ってた」

「言ってくれたらよかったのに」

そのあとに続いた音が、靴を履く音だったのか、鍵をかける音だったのか、俺には分かりません。

そして...

その日から、写真に文を足すようになりました。ノートの3ページ目、煮崩れた、しらたきが多い。返事には何も書かれていませんでした。ただ、送られてきた写真には、鍋の横に箸が2膳並んでいました。

(30代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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