「今日は豪華だけど、俺の飯だけ手抜きだろ」同期の前で笑った俺に、妻が返した「何時に帰ってくる?」

コラム

駅から戻る道で数えた皿

同期を駅まで送る道で、平日の皿を順番に思い出していました。煮物、焼き魚、少しの副菜。1枚にまとまっていたのは、手を抜いたからではなく、俺の帰りが読めないからではないか。そう考えると、さっきの冗談が急に重くなりました。

家に戻り、流しに残った大皿を洗い始めると、隣で妻がふきんを手に取りました。

「平日の皿、なんでいつも1枚なの?」

レンジ1回で温まるように。揚げ物は冷めるとおいしくないから。返ってきたのは、帰り道で考えていたとおりの理由でした。皿を洗いながら、ようやく口を開きました。

「ごめん。冗談のつもりだった」

「知ってる」

妻はそれだけ言って、洗い終えた大皿を受け取りました。

そして...

今は、会社の机を片付ける前に妻へメッセージを送っています。「今日は早く帰る。唐揚げがいい」と送った日は、玄関で靴を脱いでいるうちに、キッチンから油のはじける音が聞こえてきました。今日も、パソコンを閉じる前に帰る時間を打ち込んでいます。

(30代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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