「ごめん。ちゃんと話したい」彼女から初めて届いた一言に、俺は電話口で「送ってくれて、ありがとう」

コラム

既読のまま止まったチャット

消した「ごめん」は、打ち直さずにおきました。終わらせたかったわけではありませんでした。一度だけ、彼女の方から戻ってきてほしかったのです。

彼女を試すような真似だと、自分でも分かっていたのに。材料を冷蔵庫にしまったあとも、布団の中でも、既読のまま止まったチャットを開いては閉じていました。翌日も仕事の合間に確かめ、何も届いていないたびに、連絡が途切れたまま終わったあの恋を思い出しました。

先に送らなければ終わる。そう信じてきたのに、扉を閉めかけているのは俺の方でした。

そして...

彼女からのメッセージが届いたのは、部屋に帰り着いたところでした。

「ごめん。ちゃんと話したい」

開いてすぐ、通話ボタンを押しました。電話がつながってからも、口を開くたびに鼻をすするばかり。ようやく出た言葉も、途中で途切れました。

「送ってくれて、ありがとう」

彼女は「うん」とだけ答えました。

関係をつなぎ止めているのは自分だけだと、3年間どこかで思っていました。この日届いた「ごめん」は、そうではなかったという返事でした。

(20代男性・システムエンジニア)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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