別れ際「俺を失ったら終わりだよ」と言った彼→色のある日常を取り戻した理由

コラム

3年ぶりのろくろ

別れて最初にしたのは、陶芸教室への連絡でした。先生は「おかえり」と迎えてくれ、3年ぶりにろくろの前へ戻りました。粘土の感触を思い出すまで時間はかかったものの、手のひらで形が立ち上がっていく感覚は昔のままでした。

焼き上がったマグカップは、縁が少し波打ったいびつな形。それでもうれしくて、SNSの24時間で消える投稿に「3年ぶりにろくろを回しました」と添えて載せました。

友人たちに連絡すると、すぐに旅行の計画も決まりました。海沿いの旅館で過ごした2日間の写真には「久しぶりの4人旅」と一言。誰の顔色もうかがわずに笑っている自分が、写真の中にいました。

そして...

何気なく投稿の閲覧者一覧を開いたのは、旅行から帰った翌日のことです。友人たちの名前の間に、見覚えのある名前がありました。彼です。

確かめてみると、陶芸の投稿にも、旅行の投稿にも、毎回彼の名前が並んでいました。ブロックしようかとも考えましたが、やめておきました。見られて困るものは、もう何もありません。

いびつなマグカップにコーヒーを注ぎながら、1つだけ引っかかっています。終わりだと言ったのは彼なのに、どうして毎回見に来るのでしょう。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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