二人の女性が手を組んだ日

メッセージを送ると、相手の女性からすぐに返信がありました。「私も騙されていたんですね」——彼女もまた、被害者だったのです。私たちは連絡を取り合い、ある計画を立てました。

週末、彼をいつものカフェに呼び出しました。彼が席に着いた直後、隣のテーブルからその女性が現れたのです。彼の顔が一瞬で青ざめました。私たちは二人で、彼が送ってきた写真やメッセージのスクリーンショットを見せながら、静かに事実を突きつけました。言い訳をしようとする彼を遮り、私は一言だけ告げたのです。「私たち、二人ともあなたとは終わり」。彼は何も言えないまま、うつむくしかありませんでした。

そして...

カフェを出た後、私とその女性は近くの公園で少しだけ話をしました。「お互い、もっといい人見つけましょうね」。不思議な連帯感の中で交わしたその言葉に、心が軽くなるのを感じました。

別れてから数週間後、共通の友人から「彼、すごく落ち込んでるらしいよ」と聞きました。二人の女性に同時に去られ、自分のしたことの重さにようやく気づいたのでしょう。それを聞いても、もう何の感情も湧きませんでした。彼への未練は、あの日のカフェに置いてきたのです。

今、私は友達と過ごす時間を大切にしながら、穏やかな毎日を送っています。あの誤送信がなければ、私はずっと騙されたままだったかもしれません。つらい経験ではあったけれど、自分の価値を見失わず、堂々と立ち向かえた自分を誇りに思っています。次に誰かを好きになるときは、誠実に向き合える人を選びたい。そう思いながら、私は前を向いて歩いています。

（20代女性・学生）

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

（ハウコレ編集部）