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喧嘩になる度に「俺の部屋だから」と言い続けた俺。彼女が荷物をまとめた日、初めて気がついたこと。

コラム

あの頃の自分が、何をしていたのか。正直に言えば、長い間わかっていませんでした。気づいたのは、部屋がひとりぶんの空気になってからのことです。

「俺の部屋」という言葉を、軽く使っていた

同棲を始めたのは、彼女と自然な流れでそうなったからです。物件を探したのも、契約を結んだのも自分でした。家賃は折半していましたが、なんとなく「自分の部屋に彼女を住まわせている」という感覚が、どこかにあったのだと思います。

喧嘩になる度に、決まって同じ言葉が口をついて出ました。「ここは俺が借りた部屋だから」——自分では、ただ事実を言っているつもりでした。脅しているつもりも、傷つけるつもりも、なかったのです。

ただ、その言葉がどれだけの重さを持って相手に届いていたか、そのときの自分には想像もできていませんでした。

彼女が、変わっていった

ある時期から、彼女が自分の意見をあまり言わなくなりました。言い合いになりかけると、途中で黙ってしまうことが増えました。

そのことに気づきながら、深く考えませんでした。「落ち着いてくれた」くらいに思っていたのかもしれません。一緒にいても、どこかぎこちない空気が流れていることはわかっていました。それでも、自分から何かを変えようとはしなかった。

彼女がスマートフォンで何かを調べていることが増えたのも、その頃だったと思います。何を見ているのか、聞くことはしませんでした。

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