
予約したお店を自分でキャンセルした俺が、彼女の誕生日に最後まで伝えられなかったこと
コラム
店を変えた理由を、俺はどうしても言い出せませんでした。彼女の喜ぶ顔が見たかったはずなのに、伝えたのは素っ気ない一言だけ。意地のような沈黙が、彼女を少しずつ傷つけていきました。
予約していたお店に確認の電話を入れた俺は、店員さんの返事にしばらく考え込みました。彼女がずっと行きたがっていた、あのお店です。けれど結局、俺はその予約を自分の手で取り消すことになりました。
予約は任せてと言ったあの日
彼女から「あのお店で誕生日を過ごしたいな」と言われたとき、俺は迷わず「予約は任せて」と答えました。人気のお店だと知っていたので、すぐに連絡を取り、なんとか席を押さえられました。喜ばせたい気持ちは、本物でした。ところが予約を終えてしばらくしたころ、彼女の友人たちから俺のところに連絡が入りました。当日サプライズで合流したい、できれば手作りのケーキも持っていきたい、という相談でした。
席もケーキも、あの店では叶わなかった
嬉しい申し出でしたが、1つだけ問題がありました。彼女の行きたがっていたお店はカウンター席が中心で、大人数では座れず、ケーキの持ち込みもできませんでした。友人たちのサプライズを生かすには、お店を変えるしかありませんでした。彼女のずっと行きたがっていたお店か、それとも友達からのサプライズか。どちらにすれば、もっと彼女の喜ぶ顔を見られるのかと迷った末、サプライズのできるお店に変更することに決めました。キャンセル料はかかりましたが、彼女の誕生日のためなら惜しくはありませんでした。
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言えばよかった、その一言が
























