
家計アプリで私の支出だけ「その他」に分類していた彼。理由を聞けずにいた話
コラム
家計アプリの通知が出ていたので、何気なく画面を開きました。先月の支出が、項目ごとに並んでいます。そのなかで、私が使ったお金だけが、すべて「その他」にまとめられていました。彼が几帳面に管理してくれているのは知っていましたが、その分類の意味を考えたことはありませんでした。
並んだ項目と、ひとくくりの私
彼の家計アプリでは、細かく項目が分かれていました。食費、光熱費、通信費。彼が買った本やゲームにまで、ちゃんと名前のついた欄があります。
けれど私が出したお金は、スーパーで買った食材も、選んだタオルも、まとめて「その他」のひとことで片づけられていました。
同棲を始めて半年、二人で暮らしを作ってきたつもりでした。それなのに、この画面のなかでだけ、私はどこにも居場所がないように見えたのです。
数えられていない、という心細さ
画面を閉じても、「その他」という分類が頭から離れませんでした。彼の支出はきちんと数えられているのに、私の支出だけがどこにも振り分けられていない。それはまるで、私という存在が、この家計の枠の外に置かれているようでした。
お金の管理の話だと分かってはいても、受け取ってしまうのは別の意味です。私はまだ、彼にとって一緒に暮らす相手になりきれていないのかもしれない。そう思いながら、その画面を何度も開いては閉じていました。
次のページへ
そっと差し出した、画面ひとつ






















