
家計アプリで私の支出だけ「その他」に分類していた彼。理由を聞けずにいた話
コラム
そっと差し出した、画面ひとつ
思い切って、食事のときに画面を見せました。
「私の支出だけ、その他なんだね」
できるだけ軽く言ったつもりでしたが、声は少し沈んでいたと思います。彼はしばらく画面を見つめてから、「……気づいてたんだ」とつぶやきました。そして「君の使い方に、いちいち口を出したくなかったんだ」と続けたのです。その言葉に嘘はなさそうでした。
けれど、なぜそれを今まで一度も言ってくれなかったのか、なぜ二人で決めなかったのか。聞きたいことは、まだ残ったままでした。
そして...
その日のうちに、私たちは家計アプリを一緒に作り直しました。私のぶんにも項目を作ってほしいと伝えると、彼は素直にうなずいてくれました。
一緒に画面を直しながら、彼は自分の家のことを少しだけ話してくれました。多くは語りませんでしたが、その横顔から、あの分類が拒絶ではなかったことが伝わってきたのです。画面のなかに、私の名前のついた欄が並びました。「その他」だった私の居場所が、ようやくこの暮らしの一部になった気がしています。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
























