
好きな人との乾杯で、私のグラスだけ置かれなかった。理由を聞くと返ってきた一言に傷ついた話
コラム
グラスとグラスがぶつかる軽い音が、テーブルのあちこちで響きました。「乾杯」の声に合わせて、みんなが飲み物を持ち上げます。けれど私の手元には、まだ何もありませんでした。好きな人が配ってくれたはずのグラスが、なぜか私の前にだけ置かれていなかったのです。
みんなで囲んだ、賑やかなテーブル
久しぶりに友人たちと集まった席でのことです。同じグループの中に、私がひそかに想いを寄せている人がいました。
みんなで飲み物を頼むと、彼が率先してお盆を受け取り、一つずつグラスを配り始めます。気が利く人だなと、その横顔を見ているだけで嬉しくなりました。グラスは、隣の友人へ、向かいの友人へと、次々に手渡されていきます。
私は、自分の番が来るのを少しそわそわしながら待っていました。彼の手から直接グラスを受け取れる、それだけのことが、私にとっては特別な瞬間に思えたのです。
私の前だけ、空いたまま
ところが、グラスは私の前を通り越していきました。彼は私の分を手元に残したまま、なぜか配るのをやめてしまったのです。
やがて誰かの「乾杯」という掛け声とともに、みんなが一斉にグラスを持ち上げました。持ち上げるグラスのない私は、中途半端に上げた手をそっと下ろしました。周りに気づかれないよう笑顔をつくりましたが、内心はいろいろな考えが渦を巻いていました。
私だけ後回しにされたのは、彼にとって私が、その程度の存在だということなのかもしれない。考えれば考えるほど、楽しいはずの席が遠く感じられました。
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思いきって聞いた、たった一つの質問
























