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「好きだけどごめん」と彼から届いた一行に、私は最悪の想像を広げてしまった

コラム

テーブルに伏せていたスマホが、一度だけ短く光りました。画面に浮かんでいたのは、彼から届いたひとことだけです。送り主は確かに彼なのに、その言葉は、私に向けられたものには思えませんでした。

私宛ではなかった、ひとこと

「好きだけどごめん」

それだけのメッセージでした。誰かを好きだと伝えていて、同時に何かを謝っている。その短さが、かえって嫌な予感だけを連れてきました。私が返事を打つより先に、彼から「ごめん、今の誤送信」と届き、もとの一行はメッセージ画面から消えていました。消える前に読んでしまった私の中では、その言葉だけがいつまでも居座り続けました。

問いかけにかぶせられた、はぐらかし

「誰に送るつもりだったの」

そう聞いた私に、彼は「ほんとに何でもないから」とだけ答えました。何でもないなら、わざわざ送ったものを消したりしないはずです。それから彼は、週末になると友人と会うと言って出かけたり、電話がかかってくるたびに席を立つようになりました。

彼のスマホは、いつからか画面を下にして置かれるようになっていました。見れば見るほど、私の知らない時間が彼の中で増えていくようでした。

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