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結婚5年目の記念日、「今日は出前でいい?」と言った夫の机で見つけた1冊のノート

コラム

メッセージプレートに書けなかった一言

食後に充電ケーブルを取ろうと寝室へ入り、夫の机の引き出しを開けた時でした。中に、私の見覚えのない1冊のノートが入っています。開いてみると、店の名前がぎっしり並び、そのほとんどに横線が引かれていました。

ページをめくると、「レストランのメッセージプレートに書いてもらう一言」という走り書きがありました。その下には、「妻へ、5年間ありがとう」と書いては消した跡がいくつも並んでいます。

書きすぎで色の変わったページに、私は少しの間、指先を置いていました。責めたかった気持ちが、そのページの前で少しずつほどけていきました。ノートを元に戻して、私はリビングの夫に「先に寝るね」とだけ声をかけました。

そして...

翌日、コーヒーを淹れながら、私は自分から「昨日、記念日だったね」と切り出しました。夫は「予約が取れなくて、言い出せなかった」と、机の1点を見つめたまま答えました。

書き終わらなかった一言に何度も上書きしていた夫のことを、私はもう責められませんでした。それでも私たちは、記念日には店を決めずにとりあえず出かける、という決まりを作りました。書き終わらなかったあの一言は、次の記念日に、きちんと聞かせてほしいと思っています。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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