
「1日だけ、彼女のふりしてくれない?」と元カノに送った俺、その前に打って消したのは「もう1回会いたい」だった
コラム
既読をつけたまま、言い訳ばかりを打っては消していました。元カノから届いた返事を何度も読み返した翌日、俺はずっと避けていた電話をかけます。
母から届いた誕生日の食事の案内には、店の地図と一緒に、4人で予約したと書いてありました。父と母と俺と、もう1人。1年前に別れた元カノの分です。別れたことを、俺はまだ母に話せていませんでした。
送信する前に消した文面
元カノとは2年付き合い、1年前に振られました。母は2度会っただけの元カノをずいぶん気に入っていて、電話のたびに「あの子は元気?」と聞いてきます。そのたびに「元気だよ」と答えて、話を変えてきました。口にしたら別れが本当に終わってしまう気がして、言えなかったのです。
案内を読んだあと、元カノとのチャットを開きました。最初に打ったのは「もう1回会いたい」。送信ボタンは押さずに、全部消しました。
断られたら、今度こそ終わる。頼みごとの形にすれば、断られても頼みが通らなかっただけで済む。そう計算して打ち直したのが、あのメッセージでした。
「急にごめん」と前置きして、母の誕生日の食事のことを書き、最後に「1日だけ、彼女のふりしてくれない?」と送りました。送った直後から、ずるいやり方だという自覚はありました。
既読のまま送れなかった言い訳
しばらくして、返事が届きました。
「別れて1年たつのに、まだお母さんに言ってないの?」
すぐに開いたので、既読はついたはずです。母が楽しみにしている、店も予約してある、1回だけでいいから。打つ文面はどれも、自分の都合を並べたものばかりでした。消しては打ち直し、また消す。その間、向こうには既読のマークだけが見えているのだろうと思うと、余計に送れなくなりました。
結局送ったのは「言えなかった。ごめん」だけ。言い訳を全部消したら、それしか残らなかったのです。
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母に先に話したこと




























