
ママ友の子を乱暴だと決めつけていた私。年長の息子がこっそり耳打ちした一言
コラム
柱の陰にあったもの
上の息子は、すべり台の列にいつも一緒に並んでいて、はしごの途中から全部見えていたそうです。妹がほかの子の前に入りこむたび、息子くんが袖をつかんで止めていたこと。妹に聞こえないよう、ずっと言う機会を待っていたこと。
すぐには信じられませんでした。次に公園へ行ったとき、私はベンチに座らず、遊具の裏側へ回りました。はしごの横から見上げると、ちょうど娘がはしごを上りきり、先に待っていた小さな子の前へするりと入りこむところでした。
はしご側は、ベンチからは遊具の柱に隠れて見えません。私が3度見ていたのは、娘が上の段に出てきたあとに起きたことだけでした。
砂場に目をやると、息子くんはママ友の隣でスコップを動かしていました。ときどきすべり台のほうへ顔を向けるのに、立ち上がろうとはしません。
そして...
娘と上の息子の手を引いて、砂場へ向かいました。ママ友は、息子くんの肩を引き寄せたまま、こちらを見ていました。
「少し、いいかな」
「ずっと、うちの子が順番を抜かしてたみたいなの。ごめんなさい」
頭を下げると、隣で娘も小さく頭を下げました。息子くんはママ友の顔を見上げてから、すべり台のほうへ目を向けます。
あれから公園では、ベンチではなく、はしごの横に立つようにしています。娘が泣いて降りてきても、すぐには誰のことも口にせず、まず上の段で何があったかを聞いています。
(30代女性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)



























