
「失礼な親ね」と決めつけていた私が、嫁の実家から届いた漆器の中に見たもの
コラム
息子が結婚して5年になります。私は嫁とそれなりに穏やかにやってきたつもりでしたが、ずっと不満に思っていたことがありました。嫁の実家からの挨拶も連絡も、まったく見えてこなかったのです。ところが、ある日届いた一通の手紙が、私の認識を覆しました。
嫁の実家への小さな不満
結婚の挨拶でいただいた紋付き羽織は、見慣れない地味な品で、正直「私の好みじゃない」と感じたのを覚えています。その後も嫁の実家から季節の品が届くのですが、お米や日本酒など、華やかさを感じない品ばかりで、私の趣味ではありませんでした。
あんな地味な品を平気で送ってくる感覚も、電話一本もよこさない態度も、私には理解できませんでした。
私は嫁の母親が「失礼な親」だと決めつけていたのです。
届いた大きな桐箱
ある日の午後、自宅のチャイムが鳴り、大きな桐箱が届きました。差出人を見て驚きました。嫁の母親からです。
リビングのテーブルで箱を開けると、中には老舗の漆器が丁寧に納められていました。新潟の名門ブランドの箱書きで、私でも名前を聞いたことがある工房でした。
同梱の便箋を開くと、嫁の母親の自筆の手紙が数枚にわたって綴られていました。
「お電話を何度かおかけしたのですが、お留守のようで」続いて、「いつも季節のお品を受け取っていただきありがとうございます」「私どもの不調法でご無沙汰しております」と、控えめな言葉が並んでいたのです。
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留守番電話を聞かない私

























