
「5分待って」と返した俺がしていたのは、彼女向け返信文をAIに書かせる作業だった
コラム
仕事の合間に届いた彼女からのメッセージ。「5分待って」と返した5分の間、俺はAIに頼んで彼女への返信を書かせていました。半年続けたその習慣を、ある夜、彼女に問い詰められたのです。
連絡が止まらない毎日
彼女は寂しがり屋でした。仕事中でも1時間ごとにメッセージが届きます。「今何してる?」「お昼食べた?」「返事まだ?」。既読をつけて返さないでいると、夜には涙声で電話がかかってくる。短文で返せば「冷たい」と言われる。
彼女のことは大事に思っていました。けれど、打ち合わせ中に長文を打つのは無理で、「了解」と返したら「了解だけ?」と返ってくる。返事のために、頭の半分をいつも空けておかないといけない。気づけば、彼女からのメッセージを開く瞬間に、肩に力が入るようになっていたのです。
半年前に頼ったもの
ある日、ふとAIに頼んでみました。「忙しくて返事が雑になる、優しい彼氏らしい返信を書いて」。そのままコピーして送りました。「今日もお疲れさま。無理しないでね。あなたのこと、ちゃんと考えてるよ」。
彼女からの返信はいつもより長く、嬉しそうでした。次の週、彼女が「最近すごく優しいね」と言ったとき、俺は「気のせいだよ」と笑うしかありませんでした。罪悪感はありました。けれど、楽でした。仕事に集中できる時間が、半年ぶりに戻ってきたのです。
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「5分待って」と返したあの夜

























