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「明日のデート楽しみだね」に「普通」と返した俺が、その夜1時間も服を選んでいたなんて言えない

コラム

「前からあるよ」の嘘

土曜の昼、待ち合わせの駅前に立っていると、彼女が二度見したのがわかりました。やっぱりやりすぎたかもしれない。「行こうか」とだけ言って、隣に並んで歩き出しました。

歩き出してすぐ、スマホに通知がきました。隣にいる彼女からのメッセージです。「それ新しい服?」

直接聞かずにメッセージで来るあたり、彼女の優しさを感じました。けれど俺は、また見栄を張ってしまうのです。「前からあるよ」。送ってからすぐに後悔しました。買ったばかりのシャツの匂いも、靴の硬さも、自分ではよくわかっていたからです。カフェに入って席に着いたあと、「ちょっとトイレ」と席を立ち、洗面所で深呼吸しました。鏡を見ながら、もうこんな嘘はやめよう、と思った矢先のことでした。

そして...

席に戻ってスマホを開くと、彼女から1枚の写真が届いていました。俺のジャケットの襟元、白いタグが堂々と写っています。正直に話す覚悟を決めて、俺は短く返信しました。

「…楽しみすぎて買った」向かいの席で、彼女がぷっと吹き出しました。「言うなよ」と俺は小さく抗議します。でも、その笑顔を見て、最初から素直に「楽しみだよ」と返しておけばよかったと、改めて思いました。次のデートからは、せめて「うん」くらいは返したい。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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