
好きな人が共有した席順、私の席だけ違う色で足されていた。理由がわからないまま迎えた食事会
コラム
聞けないまま迎えた食事会
結局、理由を聞けないまま当日を迎えました。本当は「どうして手書きだったの?」と尋ねたかったのですが、もし軽く流されたらと思うと、メッセージを打っては消すばかりでした。
お店に着くと、彼が手をあげて私を呼びました。案内された席は、やっぱり彼の隣です。腰を下ろした私に、彼はこう言いました。
「ここ、空けといたから」
なんでもないような口ぶりに、私はうなずきだけで応えました。
そして...
食事会の間、彼はいつもどおりみんなを盛り上げていて、私の席のことには何も触れませんでした。あの手書きの理由は、結局わからないままです。
それでも、隣にいるとふとした瞬間に目が合って、彼が少しだけ笑うのです。後から足された席だとしても、私はたしかにこの場所にいる。そう思えたら、思いきって来てよかったと感じました。
すきまに押し込まれた小さな手書きの席が、なぜだか今は、少しだけ特別なものに見えています。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)























